2010 Fiscal Year Annual Research Report
活性有機ヨウ素種を用いたヘテロ芳香族化合物の新規酸化的結合形成反応とその応用
Project/Area Number |
21890280
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
森本 功治 立命館大学, 立命館グローバル・イノベーション研究機構, ボストドクトラルフェロー (10543952)
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Keywords | ヘテロ芳香族化合物 / 超原子価ヨウ素 / ヨードニウム塩 / クロスカップリング / ヘテロ芳香族ビアリール類 / Head to Tail / 機能性材料 / 抗腫瘍活性天然物 |
Research Abstract |
芳香族化合物は医薬、農薬の基本骨格であるだけでなく、そのオリゴマーやポリマーは近年、材料科学分野で実用化されているため、有用な前駆体となる高度に官能基化された芳香族化合物類の高効率的な合成法の開発は重要な研究課題である。我々はこれまでに、毒性の高い重金属酸化剤に代わる、安全で多様な反応性を有する3価の超原子価ヨウ素化合物、特にphenyliodine diacetate (PIDA)やphenyliodine bis (trifluoroacetate) (PIFA)を用いた種々の芳香族化合物のカチオン種を経由する、新規炭素-炭素結合形成、官能基化反応を開発すると共に、各種生物活性天然物の合成における鍵反応として利用してきた。さらに、最近ではヘテロ芳香族化合物へと本手法を展開し、様々なヘテロ芳香族化合物の、ヨードニウム中間体を経由する酸化的クロスカップリング反応の開発に成功している(J.Am.Chem. Soc.,2009, 131, 1668.)。本年度は先のクロスカップリング反応の反応中間体であるヘテロ芳香族化合物のヨードニウム塩のリガンド効果を検討し、その反応性を明らかにすることで、さらに多様なヘテロ芳香族ビアリール合成へと展開した。さらに3位置換オフェン類のヨードニウム塩の興味深い反応性利用し、3位置換置換チオフェン類のHead to Tail選択的なカップリング反応へと展開した。本研究を現在さらに推し進め、機能性材料への実用化を目指して研究を行っている。また芳香族化合物の修飾だけでなく、超原子価ヨウ素反応剤を用いた新規官能基化反応を開発し、抗腫瘍活性天然物ラクトナマイシンFの鍵中間体合成に成功した。現在さらに全合成達成、不斉合成を達成すべく研究を行っている。
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Research Products
(5 results)