2009 Fiscal Year Annual Research Report
脳波による座位姿勢と組み合わせた誤嚥の危険性を低減させる食前の手指清潔ケアの検証
Project/Area Number |
21890282
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Research Institution | Meiji College of Oriental Medicine |
Principal Investigator |
徳重 あつ子 Meiji College of Oriental Medicine, 看護学部, 講師 (30555644)
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Keywords | 脳波 / 座位 / 覚醒 / 脳活性 / 看護援助 |
Research Abstract |
【1.研究目的】寝たきりの高齢者や認知症のある高齢者においては、食事摂取時に大脳の覚醒状態が十分でないと誤嚥の可能性がある。その点から、食事前には覚醒度を上げる看護ケアが必要であると考える。そこで、本研究においては、食前の手指の清潔ケアが生体を活性化させるかどうか、またケアの実施方法の違いが生体の活性化に及ぼす影響が異なるかどうかについて検証を行うことを目的とした。【2.研究方法】(1)被験者:研究の同意を得られた健康成人女性16名(平均年齢(21.10±0.74)。本学の倫理審査を受けた後、被験者を公募し、研究の主旨、目的、方法を掲示、応募のあった人を対象とした。(2)測定項目と測定用具:(1)脳波データ…測定部位は、国際10/20法に基づく2点(Fp_1:左前頭極部、C_3:左中心部)とした。(2)主観調査:感覚刺激を受けたことによる覚醒度について評価を行った。(3)実験手順:全ての被験者に「ホットタオル使用による実験」と「温湯使用による実験」の2つの実験を実施した。「ホットタオル使用による実験」ではホットタオルで両手を指先から手首まで覆い(温熱刺激:1分間)、その後タオルで清拭を行った(触感覚刺激:1分間)。「温湯使用による実験」では、洗面器に40~41℃の湯を入れ、その中に両手を手首まで浸漬し(1分間)、その後タオルで清拭を行った(1分間)。実験各後には主観調査を行った。【3. 結果】(1)脳波:(1)ホットタオル使用では、Fp_1において、安静時と比較すると、温熱刺激時の方が有意にβ帯域パワー値が増加していた(p<0.05)。温湯使用では、Fp_1・C_3共に、安静時と比較すると、温熱刺激時の方が有意にβ帯域パワー値が増加していた(p<0.05)。(2)主観調査:ホットタオルと温湯を比較すると、16人中13人が、温湯の方が目覚め感があると回答した。(1)、(2)共に現在、データ解析続行中である。
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