2009 Fiscal Year Annual Research Report
急性期医療における看護量の可視化とDPCを用いた看護ケアの均てん化に関する研究
Project/Area Number |
21890299
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
松本 智晴 University of Occupational and Environmental Health, Japan, 産業保健学部, 助教 (80540781)
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Keywords | 看護量 / 病院情報システム / DPC |
Research Abstract |
本研究の目的は、看護記録のケアの実施記録に焦点をあて、病院情報システム(Hospital Information System:HIS)に蓄積されたケアデータを二次利用し、診断群分類(DPC)によるNursing Minimum Data Setを開発し、看護ケアの均てん化に資することを目的としている。本研究に取り組むにあたっては、2009年5月、鹿児島大学医学部・歯学部附属病院に臨床研究倫理審査申請を行い、同年6月に了承を得た。 本年度の研究計画は、看護ケアデータ二次利用のためのデータベースを構築し、一部実装データによる実証実験を行い、データベースの評価を行うことであった。まず、鹿児島大学医学部・歯学部附属病院に入院し、24時間持続点滴を受けた患者を対象とし、HISから患者の属性及び看護ケアデータを抽出した。次に、看護ケアデータの二次利用のためのデータベースを構築し、輸液開始前日から輸液開始3日目まで、1日に実施された日常生活及び輸液療法に関するケアの種類と実施回数を比較、分析した。その際、サンプルが少なかったためDPCごとには分類せず、治療方法及び24時間持続点滴中のトラブル発生の有無によるケア量を比較、分析した。その結果、24時間持続点滴中の患者に関する輸液開始前日から輸液開始3日目までの1日に実施された看護ケア量を可視化し、治療方法及びトラブル発生の有無によるケア量の差異を分析することができた。 本研究により日常看護を展開しながらHISに蓄積された看護ケアデータを二次利用し、分析することが可能であることを検証した。現在、DPCによる比較、分析のための看護ケアデータベースを構築し、症例数の多いケースを集積し、具体的な分析方法について検討を開始している。
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