2009 Fiscal Year Annual Research Report
多光子顕微鏡法による破骨細胞の膜ダイナミクスと骨破壊機能の分子基盤の解明
Project/Area Number |
21890303
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
日比 輝正 Hokkaido University, 電子科学研究所, 助教 (50554292)
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Keywords | 骨代謝 / 小胞輸送 / バイオイメージング / 多光子顕微鏡 / 蛍光蛋白質 |
Research Abstract |
本研究では、生体内の骨破壊機能が破骨細胞内から骨表面への小胞輸送によって規定されていることに着目し、この膜動態を蛍光蛋白質による多重標識と多光子顕微鏡法によって明らかにし、機能評価系を構築すると共に、これを利用して破骨細胞の骨破壊機能の分子基盤を解明することを目指す。平成21年度は、主に破骨細胞培養系の準備、実験材料の準備、ならびに遺伝子発現条件の検討を行なった。 具体的には、以下のことを行なった。 1.破骨細胞培養系の準備マウス由来マクロファージ系細胞RAW264.7を破骨細胞に誘導する条件について、誘導因子であるM-CSF及びRANKLのメーカーと濃度を検討した。 2.遺伝子発現条件の検討各種遺伝子導入試薬を用い、導入効率が良く、分化誘導を阻害しない条件について検討を行なった。 3.蛍光蛋白質との融合蛋白質を発現するプラスミドの準備マウス由来VAMP7をサブクローニングし、群青色蛍光蛋白質シリウスとの融合蛋白質を発現するプラスミドを構築した。また、細胞骨格系蛋白質と蛍光蛋白質との融合蛋白質についても発現プラスミドを準備し、これらプラスミドを複数遺伝子導入することによる多色蛍光の検出について、検討を行なった。 上記の様に実験条件を十分に検討することにより、破骨細胞の機能評価が可能になったため、平成22年度には、実際に破骨細胞の骨破壊機能を評価し、骨破壊過程を制御している蛋白質を探索することを予定している。
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