2021 Fiscal Year Annual Research Report
Regionalism and the Conservation and Management of High Seas Fish Stocks: Asia in Perspective
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21F20313
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
瀬田 真 横浜市立大学, 国際教養学部(教養学系), 准教授 (90707548)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ARIF ABDULLAH-AL 横浜市立大学, 国際教養学部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Keywords | 海洋法 / 漁業法 / 最大持続生産量 / IUU漁業 / 持続可能な漁業 / 予防原則 / 地域漁業管理機関 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度からの延長線上にある研究として、何よりも、Sustainable Fisheries Management and International Law Marine Fisheries in Bangladesh and the Bay of Bengalの出版と議論に重点を置いた。同書は、地域的には、アジア全域というわけではなく、ベンガル湾、特にバングラディシュの漁業に焦点を当てているが、まず、前半部分においては、アジア全域を含む、世界全体で共通する国際漁業法の枠組みについて分析した。とりわけ、最大持続生産量(MSY)や予防原則といった、現代の漁業法を考える上では必要不可欠となる概念の分析を行った。そして、そのような方がどこまでバングラディシュにおいて実践できているか、国内の制度に落とし込むことができているかについての実証的な研究を行った。バングラディシュが抱える課題は、他のアジア諸国と共通する者も少なくなく、この研究は、アジアにおける漁業法を観念する上で一定程度の意義を持つものになったということができよう。実際、この書籍をきっかけとし、著者の方に漁業法に関する依頼がいくつか来ている。また、同書に加え、バングラディシュで行われた漁業法の解説について、”Marine Fisheries Act 2020 of Bangladesh: A Missed Opportunity for Sustainability and Collaborative Governance”と題する論稿をThe International Journal of Marine and Coastal Lawに掲載した。同論文は、クイーンズランド技術大学のKarim先生と共著の形で発表している。さらに、The Journal of World Investment & Trade誌に掲載された”Towards a Blue Revolution in the Bay of Bengal: Tackling Illegal, Unreported and Unregulated Fishing Through Effective Regional Cooperation”では、IUU漁業対策に関する地域的な取極めについて検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナの影響があり、出張が自由にできたわけではないが、それでも、一定程度の出張を行い意見交換を行い、それを研究に反映することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナの影響があり、出張が自由にできたわけではないが、それでも、一定程度の出張を行い意見交換を行い、それを研究に反映することができた。中国の対外政策がより強硬的になっている部分もアリ、アジアの地域的な視点という要素をあぶりだす、当初計画通りの研究を行うことには難しさも生じたが、それでもなお、漁業資源を持続的に管理するために必要な施策等については、地域内での共通理解が一定程度存在するものとして研究を進めた。
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Research Products
(3 results)