2021 Fiscal Year Annual Research Report
Sequence-regulated degradable copolymers via chain growth radical polymerization
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21F20341
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大内 誠 京都大学, 工学研究科, 教授 (90394874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LAI HAIWANG 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Keywords | 分解 / 配列 / ラジカル重合 / 共重合 / 変換 |
Outline of Annual Research Achievements |
環境に優しい高分子材料として,使用している時は分解の恐れがなく所望の特性を発現し,使用後にある刺激で分解できる高分子の開発が求められている。本研究ではモノマー単位の並び方(配列)を精密に制御し,ある刺激で分解できる結合を周期的に導入した高分子を設計・合成し,このようなスイッチング分解材料の開発を目指している。 2021年度は環状ケテンアセタールを分解性ユニット導入用モノマーとして設計し,電子密度の小さい変換型(メタ)アクリレートをコモノマーとして組み合わせ,共重合とその後の置換基修飾によって,主鎖にエステル結合を含む分解可能なアクリレートあるいはアクリルアミド共重合体の合成に成功した。後反応によって様々な側鎖官能基を有する分解性高分子に変換できるため,物性のチューニングが容易である点に特徴がある。 また,交互共重合体を合成を可能にする重合系に環状ケテンアセタールを組み合わせることで,3元系で機能を有する分解性高分子の開発の検討に着手した。具体的には環状ケテンアセタールとの組み合わせに適した交互共重合系の開発を目指し,変換性のジビニルモノマーや単独重合性の無いかさ高いモノマーの設計・合成を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定どおり,環状ケテンアセタールと変換性電子不足アクリレートとの共重合性を調べ,主鎖に分解のためのエステル結合,側鎖に機能化変換のための活性化エステル結合を有する共重合体の合成に成功した。さらに側鎖をアミノリシス反応やアルコリシス反応によって変換し,主鎖は加水分解によって分解できることを示し,これらの結果をまとめた論文がACS Macro Lettersに掲載されたことからおおむね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は機能を有する分解性高分子の合成に焦点をあて,環状ケテンアセタールを様々な交互共重合系に組み合わせることで,機能を有する分解性高分子の開発に挑む。例えば自己修復性あるいは温度応答性と,分解性の両立に挑む。
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Research Products
(3 results)