2021 Fiscal Year Annual Research Report
重力による余剰次元の自発的コンパクト化とその宇宙論的帰結
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21F21019
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
小林 努 立教大学, 理学部, 教授 (40580212)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WEI HAN 立教大学, 理学部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Keywords | 宇宙論 / 重力 |
Outline of Annual Research Achievements |
余剰次元模型におけるモジュライと結合する物質を念頭に置き、スカラー場と物質がディスフォーマル結合した理論における星の解の性質を調べた。スカラー場はシフト対称であると仮定し、計量のコンフォーマル因子とディスフォーマル因子はスカラー場の運動項のみに依存するものとした。スカラー場が時間に線形に依存すると仮定して、一般的なシフト対称スカラーテンソル理論と、動径方向の圧力と熱流束の異方性を許容する物質エネルギー運動量テンソルの一般形式を考察した。これは、重力場方程式とエネルギー運動量テンソルがディスフォーマル変換の下でどのように変形するかを考慮すると、自然な出発点である。微分に依存するコンフォーマル因子とディスフォーマル因子の存在下で静水圧平衡方程式の構造を調べることにより、エネルギー密度と接線方向圧力が星の表面で消滅しなければならないことを示した。この事実を用いて、これまで微妙で不明であった星表面のディスフォーマル不変性を証明した。次に、物質とディスフォーマル結合したシフト対称なk-essenceに注目し、星の内外の計量関数とスカラー場のプロファイルをより詳細に研究した。その結果、スカラー場の速度に依存して解のブランチが2つ存在することがわかった。また、外側の時空の計量関数についても議論した。 SU(2)ゲージ場あるいは互いに直交するベクトル場の3つ組が存在する場合の、一様・等方・正曲率の宇宙のダイナミクスも研究した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍で対面での議論の機会が減り、研究活動の効率が低下したため、論文の完成が数ヶ月程度遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
徐々に対面でのミーティングの機会を増やしていき、研究活動の効率を可能な限りコロナ禍以前の水準に戻す。そして、当初計画した順序に則り研究を進めていく。
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Research Products
(9 results)