2021 Fiscal Year Annual Research Report
Identification of genes involved in arsenic accumulation in rice
Project/Area Number |
21F21096
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
馬 建鋒 岡山大学, 資源植物科学研究所, 教授 (80260389)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WANG PEITONG 岡山大学, 資源植物科学研究所, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
|
Keywords | ヒ素 / イネ / 品種間差 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はイネのヒ素集積機構の解明を目的としている。2021年度では、イネヒ素集積の品種間差を利用して、染色体6番と10番にヒ素集積に関与するQTLを検出した。6番染色体にあるQTL遺伝子をクローニングするために、新規マーカーを作成しながら、約6千個体のF2(コシヒカリxMuha由来)からDNAを抽出し、遺伝子型を調べた。その結果、低ヒ素集積に関与する候補遺伝子が染色体6番の30.48Mbと30.8Mbの間にあることが分かった。この領域に28の候補遺伝子があり、現在更なる絞り込みを行っている。 一方、6染色体にある低ヒ素集積に関与する断片をコシヒカリに導入したisogenic lineを作成して、圃場で収量とヒ素集積をコシヒカリと比較した。その結果、isogenic lineの種子及びわら中のヒ素集積量が有意に減少したが、収量にはあまり影響を与えないことが分かった。このQTLが低ヒ素集積イネの作出に有用であることを示している。さらに6番と10番染色上のQTLをコシヒカリに集積させたが、ヒ素集積に対する10染色体QTLの効果があまりなく、6番染色体QTLを導入したラインと同程度であった。 またCSSLラインを用いて根の低ヒ素集積に関するQTLを解析した。その結果、QTLが染色体1番に座乗することを突き止めた。更なるマッピングを行い、原因遺伝子の特定ができた。この遺伝子はGSHの分解に関与し、PCの合成に必要であることが分かった。またこの遺伝子の配列は両品種間で差がなかったが、発現量は低ヒ素品種で低かった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
遺伝子の絞り込みが順調に進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
計画通りに進める。
|