2021 Fiscal Year Annual Research Report
Probing ultrafast carrier dynamics in 2D semiconductors at atomic scale
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21F21351
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
吉田 昭二 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (90447227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PENG JINBO 筑波大学, 数理物質系, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2021-11-18 – 2024-03-31
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Keywords | 走査プローブ顕微鏡 / 超高速分光 / テラヘルツ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、現有の時間分解THz-STM装置を用いて、遷移金属ダイカルコゲナイド(TMDC)原子層の励起子、キャリアの振る舞いを高い時空間分解能で観察することによってTMDC原子層の物性、機能の理解を深めることを目的としている。 2021年度は下記の項目を実施した。 (1)大面積TMDC単層作成手法の確立 AuとTMDCの間の強い化学結合を利用してTMDCバルク単結晶から単層を機械剥離する方法を使用して数mm~1cmサイズの大きさの単層試料を作製することに成功した。得られた単層表面の清浄プロセスの最適化を行うことで、原子レベルで清浄な試料が得られることをSTMおよびAFM観察によって確認した。さらにこの手法を応用しMoS2/WSe2積層ヘテロ構造、WSe2ツイスト2層モアレ超格子を作製した。モアレ超格子構造の電子状態を極低温STMにより観察し、モアレポテンシャルによって発現するフラットバンド状態をイメージングすることに成功した。また絶縁、半絶縁基板上でのSTM測定を行うためにマイクロパターン電極を作成し、TMDC上に転写する技術を開発した。 (2)SrTiO3上MoS2単層の励起子ダイナミクスの計測 (1)の手法を用いて作成したMoS2単層上で時間分解THz-STM計測を行い、可視ポンプ光(517nm)により生成した励起子の緩和ダイナミクスを計測することに成功した。10ps程度と100ps~1000psの2成分の緩和過程が観測され、それらが場所に強く依存して変化する様子を空間分布測定により明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究の主目的であるTMDC原子層の時空間ダイナミクスの計測にすでに成功し、他の測定手法では得ることが難しかったナノスケール分解能での励起子ダイナミクス実空間計測をはじめて観測することが可能となった。 さらに、高品質かつ大面積のTMDC試料を作製できるようになった単層のみならず積層ヘテロ構造やモアレ超格子を大面積で作成可能になり、試料選択の自由度が飛躍的に向上した。 これらの成果は当初予定していたものを大きく上回るものであり、「当初の計画以上に進展している。」と評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度に確立した試料作製技術を基盤として下記の項目を推進する。 (1) 時間分解IV計測による測定メカニズムの解明 単層TMDCの励起子ダイナミクスをTHz電流によってプローブすることには成功したが、どのようにして励起子の生成がTHz電流に変化を及ぼすかは明らかではない。その測定メカニズムの解明のため時間分解IV計測を行う。この手法ではTHz-CEPシフタを用いてTHzパルスの極性と強度を連続的に変化させながらTHz電流を計測し、瞬時の電子状態に対応したIV曲線を得ることができる。励起子生成前後、および緩和途中のIV曲線の変化を時間分解測定を行い比較、解析することで解明を試みる。 次に、時間分解フォトルミネッセンス測定を行いTHz-STMで計測した試料の励起子緩和ダイナミクスの計測を行い、得られる空間平均された測定結果と、THz-STM計測の結果を比較する。そのため現有のストリークカメラとフェムト秒レーザーを組み合わせた測定装置を構築する。 (2) 時間分解THz-STMによる励起子ダイナミクスの実空間イメージングと励起波長依存性の解析 WSe2、MoSe2単層及びWSe2/MoSe2積層ヘテロ構造、積層モアレ超格子を試料として、可視~赤外ポンプパルス光で生成された励起子のダイナミクスの計測を行う。ポンプ光の波長を励起子共鳴エネルギー~バンド間遷移に対応するエネルギー間で変化させ励起子の空間分布がナノスケールでどのように変化するかを計測する。
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Research Products
(22 results)
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[Journal Article] Tracking the light-driven layer stacking of graphene oxide2021
Author(s)
Masaki Hada, Satoshi Ohmura, Yuki Yamamoto, Yoshiya Kishibe, Wataru Yajima, Ryo Shikata, Keishi Akada, Shoji Yoshida, Jun-ichi Fujita, Shin-ya Koshihara, Yuta Nishina
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Journal Title
Carbon
Volume: 183
Pages: 612-619
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] A Versatile Post-Doping Towards Two-Dimensional Semiconductors2021
Author(s)
Yuya Murai, Shaochun Zhang, Takato Hotta, Zheng Liu, Takahiko Endo, Hiroshi Shimizu, Yasumitsu Miyata, Toshifumi Irisawa, Yanlin Gao, Mina Maruyama, Susumu Okada, Hiroyuki Mogi, Tomohiro Sato, Shoji Yoshida, Hidemi Shigekawa, Takashi Taniguchi, Kenji Watanabe, Canton-Vitoria Ruben, Ryo Kitaura
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Journal Title
ACS Nano
Volume: 15
Pages: 19225-19232
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] Ultrafast Time-Resolved Electron Diffraction Capturing Layer Stacking Dynamics of Graphene Oxide2021
Author(s)
Yuki Yamamoto, Satoshi Ohmura, Yoshiya Kishibe, Wataru Yajima, Ryo Shikata, Keishi Akada, Shoji Yoshida, Jun-ichi Fujita, Shin-ya Koshihara, Yuta Nishina, Masaki Hada
Organizer
OLC 2021
Int'l Joint Research
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