2023 Fiscal Year Annual Research Report
COVID-19流行は市民のリスク観をどのように変えるのか?:合意形成の観点から
Project/Area Number |
21H00770
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
村山 留美子 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (20280761)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲原 美苗 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (00645997)
内山 巌雄 公益財団法人ルイ・パストゥール医学研究センター, その他部局等, 研究員(移行) (20151897)
藤長 愛一郎 大阪産業大学, 工学部, 教授 (40455150)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | リスク認知 / COVID-19 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の目的は,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について,そのリスクに対する市民の認知とその構造を明らかにするとともに,社会に対し大きな影響を与えているCOVID-19の世界的流行が,日本社会全体の「リスク観」にどのような変化をもたらしたかを明らかにすることである。そのために,当該年度は,複数のリスク項目について市民の認知の現状を明らかにするための調査を実施した。さらにこれまで継続して観察を行ってきた市民のリスク認知のデータと併せて検討し,その変動を探索した。その結果,オンライン調査結果においては,COVID-19について自分や家族(個人)に危険があると認知する人の割合は流行最初期である2020年3月の最も高く,その後は低下傾向であるものの,2024年2月の調査においても約8割が個人に対して危険と回答しており, COVID-19については引き続き,リスクがあると考える人が多いものと考えられ,またCOVID-19ワクチンについては,2022年,2024年ともに6割程度が個人に危険があると考えているなどの知見を得た。また,COVID-19の流行前後で大きな変動が認められない項目がある一方で,地球温暖化,車など,COVID-19流行以前,もしくは流行初期の2020年のデータに比較して,COVID-19流行中に危険と考える人の割合が低下している項目が認められ,これらについてCOVID-19の流行の影響を検討した。一方,原子力発電所や火力発電所といった項目も変動が認められたが,これらについては電気代の高騰等による影響等も併せて検討を行った。これらの知見は,COVID-19のような世界的感染症流行時における市民のリスクに対する意識についての新たな知見であり,このような災害時におけるリスクコミュニケーションに資するデータが得られている。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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