2022 Fiscal Year Annual Research Report
重複肢体不自由者の3次元空間把握のための視線入力訓練法と移動支援ロボットでの実証
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21H00900
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
小谷 信司 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (80242618)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 喜道 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (00210964)
渡辺 寛望 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (30516943)
石田 和義 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (70324176)
中込 広幸 山梨県産業技術センター, 電子・システム技術部 システム開発科, 研究員 (80786707)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 重複肢体不自由者 / 3次元空間把握 / 視線入力 / 視線検出 / 移動支援ロボット / 小型移動ロボット / 小型ドローン |
Outline of Annual Research Achievements |
「重複肢体不自由者の3次元空間把握のための視線入力訓練法と移動支援ロボットでの実証」と題した本研究は、視線入力訓練法の提案・実装・評価を行い、移動ロボットを重複肢体不自由者の自らの意志で操縦することを可能にするものである。視線入力によるコミュニケーションの実現は過去の課題で実現している。 本研究課題は、以下の4つで構成されている。1) 2次元上での視線入力手法の確立と評価 2) 2.5次元、3次元空間での視線追従、3) 被験者の移動方法、4) 絶対にぶつからない移動支援ロボットの構築と実証試験 1の課題に関しては、支援学校の教諭の協力のもと、取組んだ。 重点取組対象児童・生徒(中学部2名、高等部1名)は、2022年度に19回の取組を行った。その他の児童・生徒(小学部、中学部、高等部)に対しても多くの取組を行い、定量的な比較・考察を行った。取組の結果は「個人シート」に記載し、時系列的な比較、他の児童・生徒との比較を可能にした。2の課題に関しては、2.5次元の取組は小型移動ロボット、3次元の取組は、小型ドローンを利用した。健常者の取組は、9名の協力者のもと、延べ105回の取組を行った。重複肢体不自由児は、新型コロナウイルス拡大防止の観点から、1名の協力者のもと、7回の取組を行った。3の課題に関しては、6つの運転モードの提案・実装・評価を行った。4の課題に関しては、移動支援ロボットの構築は行ったが、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、支援学校での評価は行えていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、一部の研究課題が支援学校での実証試験研究を行えていないが、他の研究課題の進捗状況は当初の研究計画の範囲を超え、大きく展開している。取組結果の考察では、従来の知見を超える興味深い知見が得られた。以上より、「おおむね順調に進展している。」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究全般について大きな変更はせず、引き続き研究を遂行する。 本研究課題での主要な項目のうち「1) 2次元上での視線入力手法の確立と評価」、「2) 2.5次元、3次元空間での視線追従」については既に重要な成果が得られつつある。 次年度以降もこれらの項目を引き続き推進するとともに、得られている知見をもとに「4) 絶対にぶつからない移動支援ロボットの構築と実証試験 」の項目についても支援学校においての実証試験を開始する。 ただし、支援学校の児童・生徒さんの健康面を考慮して、新型コロナウイルス感染拡大防止に最大限の配慮を行う。
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Research Products
(2 results)