2021 Fiscal Year Annual Research Report
Probing sense of agency with high-definition brain stimulation
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21H00959
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
今水 寛 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (30395123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅井 智久 株式会社国際電気通信基礎技術研究所, 脳情報通信総合研究所, 主任研究員 (50712014)
弘光 健太郎 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 特別研究員 (00849193)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 運動主体感 / 高精度脳刺激 / 側頭-頭頂接合部 / 下前頭溝 / 予測誤差 / 機能的磁気共鳴画像(fMRI)法 |
Outline of Annual Research Achievements |
人間が身体を動かすとき「体を動かしているのは自分である」という感覚を得る.これは運動主体感と呼ばれる.運動主体感が形成される過程には,運動中に得られた感覚・運動情報を蓄積する低次プロセスと,最終的な主体感の認知的な判断を行う高次プロセスが存在することが,理論的な研究で指摘されている.また,脳活動計測では,運動主体感に関わる脳の領域が,頭頂部や前頭部などで報告されている.しかし,どの領域がどのプロセスを担っているのか,統一的な見解は得られていない.本研究では,自分たちの先行研究に基づき,頭頂下部(側頭-頭頂接合部)において,運動主体感に関連する感覚・運動情報の統合が行われ,前頭部(下前頭溝付近)で,運動主体感に関する最終的な判断がなされるという仮説を設定した.最新の高精度で非侵襲な脳刺激法を用い,それぞれの脳部位に介入し,運動主体感のどちらのプロセスに影響を与えるかを調べ,上記の仮説を検証する.これにより,運動主体感の形成過程の概要を明らかにする.本年度は,脳活動を効果的に変化させる刺激法を探索する実験を行った.具体的には,直流を用いるtDCS(Direct Current Stimulation),交流を用いるtACS(Alternating Current Stimulation),ランダムなノイズを用いるtRNS(Random Noise Stimulation)で,側頭-頭頂接合部を刺激した場合に,脳活動にどのような変化が生じるかを安静時の機能的磁気共鳴画像(fMRI)法で調査した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
fMRIで計測した脳活動を調べたところ,刺激法の中でも直流を用いるtDCSの陰極で側頭-頭頂接合部を刺激した場合,脳活動が上昇し,交流を用いるACSで刺激した場合,活動が低下する傾向が見られた.これにより,刺激と活動の関連を知ることができた.また,刺激部位だけでなく,広い範囲で脳活動が変化することが解った.
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Strategy for Future Research Activity |
脳を局所的に刺激しても,広範な範囲で活動に変化が生じることが明らかになった,今後は,刺激効果の及ぶ範囲を精査するとともに,広い範囲で脳活動の変化が生じることを前提とした実験デザインを設定する必要がある.また,側頭-頭頂接合部と下前頭溝付近の2カ所を同時に刺激することで,効果が及ぶ範囲を限定できるかなどを検討する.
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