2023 Fiscal Year Annual Research Report
Neural mechanisms underlying inequity aversion in non-human primates
Project/Area Number |
21H00966
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Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
則武 厚 生理学研究所, システム脳科学研究領域, 助教 (80407684)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 不公平嫌悪 / 内側前頭前野 / 島皮質 / マカクザル / 報酬分配 |
Outline of Annual Research Achievements |
不公平嫌悪課題遂行下におけるサルの内側前頭前野と島皮質における神経活動記録を終了した。島皮質前部からは、他者の報酬のみに活動する細胞、自己の報酬のみに活動する細胞に加え、相手が自己中心的な報酬分配提案をした際、または自分が利他的な報酬分配を提案する際には強く応答するという不公平情報を処理している神経細胞群を発見した。また、利他的な報酬分配を相手に提案する際、内側前頭前野および島皮質中部で局所電場電位の応答が相手との報酬量の差に拠った報酬価値に比例することを明らかにした。さらに、内側前頭前野-島皮質間において、両脳部位の神経活動の協調具合を示すCoherence指標のθ波帯域で強い協調活動が同定された。また、島皮質の一部の神経細胞群は自己だけではなく他者が報酬を得られた際に一過性の応答を示すことを明らかにした。これらの結果は、内側前頭前野および島皮質が不公平嫌悪に関する脳内情報処理に強く関係していることを示唆している。課題遂行中の眼球位置測定を解析した結果、どちらのサルも相手がどの報酬分配オプションを選択するかを注視し、また相手のサルが呈示された報酬分配を承諾するか否するかを注視しているという結果を得た。また、異なる心拍測定装置及び手法を試し、いくつかの実験セッションにおけるデータ取得を完了した。以上の結果から、マカクザルを対象とした不公平嫌悪に関する内側前頭前野および島皮質の神経情報処理および機能連関の様式解明に向けての十分な示唆を得た。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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