2022 Fiscal Year Annual Research Report
Exploitation of helical plasma experiments for quantitative study of fast tokamak shutdown scenario
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21H01070
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Research Institution | National Institutes for Quantum Science and Technology |
Principal Investigator |
松山 顕之 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 六ヶ所研究所 核融合炉システム研究開発部, 主幹研究員 (90581075)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 隆一 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 教授 (10290917)
柴田 欣秀 岐阜工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (20633209)
高橋 宏幸 東北大学, 工学研究科, 講師 (30768982)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 核融合プラズマ / ITER / ディスラプション / ペレット粉砕入射 / 溶発 / MHD |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は以下の課題を進めた。(1)LHDにおける水素ネオン混合固体の入射実験に関する解析を行い、5%程度のネオンを混合した場合、水素単体に比べて磁場交差方向のExBドリフト輸送の指標である溶発発光分布からのシフトが大幅に低減することを明らかにした。(2) LHD第23サイクル実験においてネオン混合比を1%に低下させた場合のデータ(溶発発光、トムソン散乱計測、高速カメラ計測、CXRS計測)を取得した。(3)ITERのディスラプション緩和について統合シミュレーションコードINDEXと3次元MHDシミュレーションコードJOREKの比較を行うとともに、ITER実験の主要シナリオにおけるディスラプション緩和特性のデータベースを作成し、最適なペレット入射パラメータの検討を行なった。(4)JT-60Uネオンガスパフ実験の統合シミュレーションを進めるとともにJT-60SAの電流減衰時間の不純物種・量に対する依存性を評価・検討し、JT-60SA固有の安定化板のジオメトリを考慮したL/Rモデルを構築した。(5) DT-ALPHA装置における分子活性化再結合実験を例にガス入射時の素過程を検討し、衝突輻射モデルの整備を進めた。(6) ITER以降のディスラプション緩和手法検討の一環として日欧の原型炉に対し、大電流の逃走電子ビームが発生するシナリオのシミュレーションをINDEXコードによって行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初計画では、ネオンペレット入射時の溶発量の定量的な検証を主目的としていたが、水素ネオン混合入射実験の実施により、ネオン混合による磁場交差方向のドリフト抑制を初めて実証した。その成果はPRLに掲載され、溶発で発生するプラズマ塊の輸送メカニズムの理解に貢献する想定以上の成果となった。物理モデル検証に基づく統合コードの開発及びJT-60SA, ITER, 原型炉のシミュレーションも進んでおり、本研究課題はITERに向けたディスラプション緩和実験の研究を先導する成果を挙げている。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度である令和5年度は以下の課題を進めるとともに研究成果の学術雑誌への投稿と学会等での成果の発信を行う。1)R3, R4年度に取得したLHDの実験データ解析を継続し、異なる加熱条件や背景密度に対するペレット溶発率、密度上昇効率等を整理し、溶発特性の理解を進める。2)R3, R4年度の実験解析の結果をふまえ、水素とネオンが分離した多流体効果を取り込んだペレット溶発の理論モデルの定式化に取り組む。3)JT-60U実験及びJT-60SA予測に関する統合シミュレーションを継続する。4)DT-ALPHA装置における分子活性化再結合実験における素過程の検討を進める。
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Research Products
(12 results)