2023 Fiscal Year Annual Research Report
超小型衛星による重力波源および突発天体の同定とブラックホール形成過程の研究
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21H01090
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
米徳 大輔 金沢大学, 数物科学系, 教授 (40345608)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ガンマ線バースト / 超小型衛星 / 重力波 / X線天文学 / ブラックホール |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の前半は金沢大学衛星「こよう」の総合試験を実施した。長期間にわたる電機試験や熱真空試験は金沢大学で実施し、振動試験はJAXAの革新的衛星技術実証プログラムの担当スタッフおよび企業と共同でJAXAの設備を用いて実施した。打ち上げが米国SpaceX社のファルコン9ロケットとなったため、その機械環境条件に適合する振動試験を実施した。すべての試験事項をクリアすることができた。 2023年12月2日(日本時間)に、こよう衛星は米国バンデンバーグ宇宙軍基地から打ち上げられた。こよう衛星がロケットから分離された直後に衛星の軌道情報を入手し、その情報に基づいて約6時間後に金沢大学で最初の運用を実施した。最初の運用でUHF帯での通信を確立することができ、ステータス情報から衛星分離後に自動で太陽を指向するソフトウェアが正常に機能していたことが確認できた。 その後、姿勢制御に用いる星センサーの不具合が生じたり、バッテリが何度も枯渇する事象に見舞われたが、本報告の時点で運用を継続することができている。搭載している2つの観測装置の軌道上実証が完了し、軌道上でGRBと考えられるイベントを検出することに成功した。観測装置の較正作業が十分に行えた後に成果を公表する予定である。本研究の目的である重力波と同期したGRBは未だ検出できてはいないが、この達成には長時間を要すると思われるため、長期間にわたって運用を継続する中で科学成果を獲得していきたい。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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