2022 Fiscal Year Annual Research Report
原子核乾板検出器による電子ニュートリノ反応断面積の精密測定
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21H01108
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
福田 努 名古屋大学, 高等研究院, 特任講師 (10444390)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 修 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 特任准教授 (20377964)
中平 武 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (30378575)
中家 剛 京都大学, 理学研究科, 教授 (50314175)
早戸 良成 東京大学, 宇宙線研究所, 准教授 (60321535)
南野 彰宏 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (70511674)
三角 尚治 日本大学, 生産工学部, 准教授 (80408947)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 電子ニュートリノ / 原子核乾板 / ELPH加速器 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は昨年行えなかった東北大学電子光理学研究センターでの陽電子ビーム照射実験を実施した。J-PARCで推進中のNINJA実験における次期物理ランで新たに導入する、大粒子結晶を用いた原子核乾板、従来の2.5倍の厚みの支持体を用いた原子核乾板、及び、鉄標的・原子核乾板検出器、水標的・原子核乾板検出器に運動量 300, 500, 800 MeV/cの陽電子を様々な角度(検出器に対して、|tanθ|=0.0, 0.5, 1.0, 2.0, 3.0 or 4.0)で照射した評価用のサンプルを製作した。 分析の結果、大粒子結晶を用いた原子核乾板は従来の原子核乾板と比べて、銀粒子の黒化度が増幅されていることが分かり、検出効率の向上が見られた。また、厚み2.5倍の支持体を用いた原子核乾板では、厚み分だけ角度精度が向上していることを確認した。鉄標的及び水標的原子核乾板検出器はスキャンを行い、分析を進めている最中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度コロナ禍により実施できなかった東北大学電子光理学研究センターでの陽電子ビーム照射実験を行い、予定通りの解析を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
東北大学電子光理学研究センターでの陽電子ビーム照射実験で取得する原子核乾板検出器(ECC)に対する陽電子の応答を分析し、電子ニュートリノ反応断面積の測定に向け、既にニュートリノ照射を実施したNINJA実験の解析に反映させる。また、電子ニュートリノ反応断面積の精度向上を目的として、NINJA実験の次期ニュートリノビーム照射の準備を進め、実験を実施する。
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Research Products
(24 results)