2021 Fiscal Year Annual Research Report
Physics of Nonlocal Crystalline Plasticity using Meso-scaled testing
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21H01210
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| Research Institution | Osaka University |
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Principal Investigator |
澁谷 陽二 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (70206150)
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| Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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| Keywords | メゾテスティング / 結晶塑性 / 非局所性 / 弾塑性有限要素法 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度では，以下の項目を実施した．
【１】メゾテスティングの試験システム再構築：数μmサイズの初期欠陥のない単結晶・双結晶体を対象に，特定の欠陥や特定の機構の存在による基本特性を精度よく取得するためのメゾテスティングの試験システムを再構築した．従前の研究で導入した下記の機器を活用し，OSの更新や制御系の不具合の解消を実施した．この試験システムを用いて，結晶塑性構成式に含まれるパラメータ同定のため，単結晶のマイクロピラーの弾塑性特性を評価した．材料としては，再結晶させた無酸素銅，純アルミニウム，マグネシウム合金を用いた．
メゾテスティングは以下の工程から構成される．①結晶方位を同定するための走査型電子顕微鏡(SEM)を用いた電子線後方散乱回折法(EBSD)により，方位を予め定めたピラー取得位置の同定を行う：②集束イオンビーム加工機(FIB)によるマイクロピラーの製作を行う：③ナノインデンテーションを応用した単軸圧縮試験を実施する．これらの試験システムを再構築し，選択した単結晶の応力ーひずみ曲線から，(i)解析モデルを援用することで除荷曲線から異方性弾性定数が推定できること，(ii)臨界分解せん断応力(CRSS)が取得できること，(iii)変形初期の加工硬化係数の得られることがわかった．なお，この課題の遂行には，研究協力者2名（中庭(博士前期課程2年生)，松田(学部4年生)）が携わった．
【２】つぎに，結晶塑性のモデリング準備のために，分子動力学シミュレーション(MD)と活性化障壁探索法(NEB)の原子論的手法を用いて，多様な粒界(対称傾角粒界)に対する転位の相互作用を整理した．そして，それぞれの活性化エネルギー，臨界せん断応力(CRSS)を求め，一連の成果は海外雑誌に論文として掲載された．なお，この課題の遂行には，研究協力者1名（Li(博士後期課程3年生)）が携わった．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウィルス感染症のため，試験システムの構築に関わる物品購入の遅延や，当初参加予定の国際会議の延期等による繰越申請を行い，繰越を必要とする理由書に記載した変更後の計画にしたがって2022年度に実施した．2021年度計画と繰越変更後の計画とあわせた研究実施計画は順調に行うことができ，その結果2021年度当初に予定していた項目をほぼ実施できたことから，おおむね順調に進展していると判断した．
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| Strategy for Future Research Activity |
2022年度に実施した繰越に伴う計画変更を合わせて実施したことで，メゾテスティング試験システムの再構築に関する事項がほぼ終了し，当初2022年度に予定していた単結晶・双結晶のマイクロピラーを用いたメゾテスティングを実施した．当初計画のデータがほぼ予定どおり取得でき，そのデータをもとに結晶塑性の構成式パラメータの同定が行えたことから，今後その検証と妥当性の確認を行い，非局所性を取り入れた新たな構成式モデルの構築に進めていく予定である．
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