2021 Fiscal Year Annual Research Report
Dynamics of monodispersed bubble generation skirting hydrodynamically crowded circumstance
Project/Area Number |
21H01248
|
Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
渡村 友昭 京都工芸繊維大学, 機械工学系, 助教 (40777736)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小笠原 紀行 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00552184)
大友 涼子 関西大学, システム理工学部, 助教 (00726862)
杉山 和靖 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (50466786)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 気泡 / 粒子 / 混相流 / 溶解 |
Outline of Annual Research Achievements |
傾斜容器内における気泡流の対流開始を調査するため,個別気泡のラグランジュ追跡シミュレーションを行った.解析領域を準二次元と設定し,変形しない軽量固体粒子の運動と周囲液体の流動を再現した.なお,分散体と連続体の運動量交換と,分散体同士,分散体と容器壁の運動学的条件を考慮している.その結果,非定常流動の発現は,慣性重力波のパラメータであるフルード数,濃度界面の解像を表すクヌッセン数により決まることを明らかにした.また,数理モデルを作ることで,濃度界面が明瞭な際の流動スケーリングを行った.気泡のストークス浮上速度と容器の幾何学,発達した清澄層の密度流を速度分布を連成することにより,容器幾何学や気泡直径,濃度に対する清澄層厚さと速度を導いた.その傾向は実験や数値計算結果と良好に一致し,不安定流動の発生条件を予想することに成功した.これらの成果は米国物理学会誌で発表を行った. 複数気泡の成長干渉を調査するため,レーザ誘起気泡の複数初生を試みた.ガルバノミラとFシータレンズを用いて,同一平面内にパルスレーザの連続照射を行い,複数気泡を初生させることに成功した.気泡を概ね目標位置に連続的に初生させることができたため,今後は二気泡の成長評価を行う.また,成長干渉現象の数学的な記述も試みている.溶存物質の析出による気泡成長を界面における濃度差にのより定式化し,二気泡の成長ならびに,成長に伴う並進運動を観察した.二気泡間の液相への溶存物質の奪い合いにより,気泡の成長に指向性が生じるため,並進運動が誘起されることを示した.また,ストークス動力学に基づき,複数気泡の干渉浮上を観察した.容器内に気泡の運動が制限される場合,気泡と壁との相互作用力が大きくなる.その結果,気泡の運動速度が低下するため,浮上速度の空間依存性が大きくなることを示した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請書に記載した通りに課題に取り組むことが出来た.個別の困難は生じているが,概ね順調と言える.
|
Strategy for Future Research Activity |
過飽和水溶液において,自由浮上する複数気泡の直径変化と粗密クラスタ構造の空間発達を観察する.本課題で構築した気泡初生システムを用い,任意形状の気泡群を初生させる.気泡初期位置に加え,界面活性剤濃度や水溶液の粘度による気泡群運動の変調と気泡直径の分布を調査し,均一な気泡の生成条件,つまり気泡の密を避ける流体力学的条件,を実験的に解明する.清澄層の発達を代数的に求めるため,数値計算による多対干渉流動を評価する.埋め込み境界法や二流体モデル,ストークス動力学法によるシミュレーションを行い,複数分散体の流動スケーリングを行う.
|
Research Products
(3 results)