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2021 Fiscal Year Annual Research Report

The boundary between micro and macro in heat transfer from micro-bodies to gases

Research Project

Project/Area Number 21H01263
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

高松 洋  九州大学, 工学研究院, 教授 (20179550)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords対流熱伝達 / 気体 / 微小物体 / 希薄性 / 高クヌッセン数 / 自然対流 / 対流発生限界 / 熱伝導
Outline of Annual Research Achievements

初年度は,圧力0.1 mPa~1 MPaの範囲で実験が可能な圧力容器および排気系を含む実験装置を設計製作した.さらに,長さ9.4ミクロン,幅0.4ミクロン,厚さ40ナノメートルの白金薄膜マイクロビームセンサを作製して予備実験を行った.実験には,アルゴン,窒素,ネオン,ヘリウムの4種類の気体を用いた.その結果,以下のことが明らかになった.(1) 加熱量が同じであれば気体の熱伝導率が高いほどセンサの温度上昇は低い,(2) 同じ気体でも圧力が低いほどセンサの温度上昇が大きくなり,熱伝導解析で求められる温度上昇より大きくなる,(3) 温度上昇は,1 MPaではいずれの気体でも熱伝導解析の結果とほぼ一致する,(4) これに対し,大気圧ではアルゴンと窒素の場合の温度上昇の測定値は解析結果とほぼ一致するが,ネオンやヘリウムのように分子量が小さい気体では熱伝導解析結果より大きくなる,(5) 温度上昇の解析値と実験値の比をクヌッセン数Knの逆数に対して示すと希薄性の影響を明確に表すことができる,(6) 気体の種類にかかわらずセンサ幅を代表寸法としたKn<0.033では希薄性の影響をほぼ無視することができる.
これに加えて,(1) 十分圧力が高い場合の温度上昇の測定値と解析値に最大で7%程度の差がある,および(2) 作製したマイクロビームセンサにはセンサの根元にオーバーハングが形成されており,測定結果にはオーバーハング部分の温度上昇の影響も含まれる,という問題点も明らかになった.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

実験装置の設計製作が完了し,一種類のセンサを用いた実験も行って希薄性の影響を表す結果が得られたので,初年度の結果としては予定を超える進捗状況であると考えられる.

Strategy for Future Research Activity

十分圧力が高い場合の温度上昇の測定値と解析値との差は気体の種類に依存しており,解析ではふく射の影響を無視していることに起因している可能性が高いので,この点に関する検討が必要である.また,作成したマイクロビームセンサにはセンサの根元にオーバーハングが形成されており,測定結果にはオーバーハング部分の温度上昇の影響も含まれる.したがって,希薄性の影響を求めるには,センサ部分のみの温度上昇を推定する方法を考案する必要がある.このように今年度の実験結果の解析を進めるとともに,寸法が異なるセンサを作製して実験を行っていく.さらに,自然対流の影響を求めるための数値シミュレーションを開始する.

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Published: 2022-12-28  

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