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2021 Fiscal Year Annual Research Report

難培養細菌の特性移植のためのマイクロ流路システムの開発

Research Project

Project/Area Number 21H01284
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

石田 忠  東京工業大学, 工学院, 准教授 (80517607)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 金子 真也  東京工業大学, 生命理工学院, 助教 (10399694)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords細胞融合 / 指向性進化 / マイクロ流路
Outline of Annual Research Achievements

本年度は、細胞融合に必要な①細菌のプロトプラスト化、②プロトプラストの電気的細胞融合、細菌の嗜好性進化に必要な③繰り返しストレス印加技術の開発に取り組んだ。
①細菌のプロトプラスト化:乳酸菌(L. lactis)の懸濁液に対して、細胞壁を溶かすリゾチームを10 mg/ml, ムタノリシンを30 ug/mlを加え、1時間で細胞壁を溶かした。乳酸菌の大きさは1.2 umから1.0 umに減少したことから、細胞壁を除去したと判断した。しかし、細胞壁の除去が不十分である可能性は否めず、杆菌である枯草菌に菌種を変え同様の操作を行った。桿状形状が円形に変わったため、細胞壁を十分に除去し、プロトプラスト化できたことを確認した。
②プロトプラストの電気的細胞融合:Pt対向電極間に4.0 Vpp、40 MHzの交流電圧を印加することで正の誘電泳動が生じ、誘電泳動によりバッファー内のプロトプラストを電極間に捕獲し、プロトプラスト対を形成した。50 kV/cm、パルス幅0.5 ms、周波数20 Hzで電極間に存在したペアのプロトプラストが破裂することを確認した。
③繰り返しストレス印加技術の開発:指向性進化デバイスにおいて液滴を分割し、チャンバ内に分割液滴を輸送し、チャンバ内で細菌を淘汰した後に入り口に運ぶことが繰り返しに必要とされる。そこで、液滴を高淘汰圧のチャンバ内液滴から順番に入り口に輸送するための技術を開発した。チャンバに接続する流路を一つの空気圧を印加する流路に接続し、それらの幅を淘汰圧が高いほど広くした。これにより、接続流路に圧力を印加する際に液滴に加わる力を変えた。3つのチャンバに接続流路幅500 um, 25 um, 15 umとした上で、空気圧を徐々に増大させたところ、高淘汰圧のチャンバ内液滴から順に1.7 kPa, 2.7kPa, 3.4 kPaで液滴を入り口に輸送できた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

交付申請書で今年度目標にした計画をおおむね実現できたから。

Strategy for Future Research Activity

今後は、研究を実現する上で必要な要素として、①プロトプラストの電気的細胞融合、②プロトプラストの細胞比制御、③薬剤濃度による一括淘汰、④デバイス内突然変異に関する技術開発に取り組む。
①プロトプラストの電気的細胞融合:プロトプラストを破裂させる条件は見つかっているので、それを基準にマイルドな条件のパルス電圧印加を行うことで、プロトプラストを電極間で細胞融合する条件を模索する。
②プロトプラストの細胞比制御:プロトプラストの細胞融合を細胞比を制御して行うため、マイクロギャップを用いて細胞比制御を行う。マイクロギャップはプロトプラストが引っかかり、加圧することでプロトプラストの変形によって通過するサイズに設計し、実験的にも模索する。
③薬剤濃度による一括淘汰:これまで取り組んできた耐熱性を引き出すことは共同研究者との議論から困難であることが分かったため、抗生物質に対する耐性を獲得することに切り替える。マイクロ流路技術を使って薬剤濃度勾配を形成可能であるが、開発中の指向性進化のためのマイクロ流路デバイスに組み込むには層間接続が不可欠となる。そこで、濃度勾配形成流路とマイクロ流路デバイスを層間接続し、薬剤濃度の異なる液滴を一括して形成する技術を開発する。
③デバイス内突然変異:指向性進化のためのマイクロ流路デバイスにおいて、これまでデバイス内突然変異の技術が未開発であった。そこで液滴に対して紫外線を照射するデバイスを開発する。その際液滴は蒸発するため、蒸発防止や液供給、紫外線による突然変異を実現するための技術を開発する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2021

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 2 面開放型 Open microfluidics における水滴の濃縮,蒸発防止,混合機能の開発2021

    • Author(s)
      川田 斐斗, 石浦 史也, 石田 忠.
    • Organizer
      第 38 回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウム
  • [Presentation] 熱干渉抑制用貫通溝を用いた異温度均一並列マイクロチャンバの開発2021

    • Author(s)
      鈴木 聡、石田 忠
    • Organizer
      電気学会バイオ・マイクロシステム研究会

URL: 

Published: 2022-12-28  

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