2022 Fiscal Year Annual Research Report
Washing Grasping/Manipulation of Objects with Unknown Surface Properties by Realizing Interfacial Washing and Friction Control
Project/Area Number |
21H01286
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
渡辺 哲陽 金沢大学, フロンティア工学系, 教授 (80363125)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 斉寛 金沢大学, フロンティア工学系, 助教 (60913720)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | ロボットハンド / マニピュレーション / 摩擦制御 / 表面洗浄 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで扱いが難しかった(ロボットにとって)未知の表面特性をもつ物体の把持・操りが可能なロボットハンドシステムの実現を目指す.実現のカギは,1)未知なる表面状態を観察・認識し,2)その状態を清浄かつ把持・操りに適した摩擦状態にする界面洗浄・摩擦制御の実現にある.以上を目的に,本年度では,以下の事案を実施した. 1.FBG(Fiber Bragg Grating)センサをソフトロボット指の接触面に組み込み,そのひずみの値から接触面の状態を推定する手法の改善を行い,表面の摩擦状態を推定する手法を開発した. 2.流量の制御により,放出と吸引を切り替えるソフトロボットデバイスを開発した.入力流量が小さいときには弁が閉じて空気が逆流することで送風状態となる.入力流量が大きいときは関連して入力圧力も大きくなる.弁の傍に設置した膨張室が入力圧力の上昇に伴い膨張することで弁が開く.弁が開いた状態では,出力口付近の空気を巻き込みながら空気が排出されるため,吸引状態となる.このデバイスをロボットハンドの指先に取り付けることにより,表面のほこりを空気放出により除去し,清浄となった面を吸引することで,物体をハンドリングすることを実現した.また,空気放出により濡れた接触面を乾燥させることができるシステムを実現した.エタノールなどで接触面を洗浄した後,接触面に残る液体を除去するなどの応用が期待できる. 3.圧縮空気を流すことで摩擦を低下させ,純水を噴出することで摩擦を増加させる摩擦可変システムが安定に作動するようにデバイスの改良を行った.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
次年度における目標である「界面洗浄・摩擦制御システムを搭載したロボットハンドによる未知の表面特性を持つ物体の洗浄把持・操りシステムの実現」に関連するシステム開発により,その目的を達成できる見込みが得られたため.
|
Strategy for Future Research Activity |
2023年度は,これまでの実績をもとに界面洗浄・摩擦制御システムを搭載したロボットハンドによる未知の表面特性を持つ物体の洗浄把持・操りシステムの実現に挑む. 1)界面洗浄,2)摩擦増大,3)摩擦低減を主なターゲットとし,接触面に液体を滲出する,空気を送風する,空気を吸引するデバイスをもとに,目的に応じて適切に液体を滲出させて,摩擦を変えるとともに,接触面を洗浄する.ほこりの場合は空気を送風し,油の場合はエタノールなどの洗浄液を滲出するなどを行い,接触面を洗浄するとともに,洗浄後は摩擦を上昇させてハンドリングし,リリース時には摩擦を低減して精密にリリースするようなロボットハンドシステムの実現を目指す.
|