2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of direct synthesis of h-BN and highly monochromatic electron emission devices using stacking structure of atomic layered materials
Project/Area Number |
21H01401
|
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
村上 勝久 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (20403123)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 洋一 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (20435598)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | グラフェン / 六方晶窒化ホウ素 / 平面型電子放出デバイス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、独自開発したリモートプラズマCVD手法により六方晶窒化ホウ素(h-BN)の触媒フリー直接合成技術を確立し、ウェハースケールでのGraphene/h-BN積層構造作製を実現する。更に、Graphene/h-BN積層構造を利用した平面型電子放出デバイスを開発し、Graphene/h-BN積層構造から放出する電子のエネルギーを分析することで、Graphene、h-BN平面に対する10 eV帯の低エネルギー電子の電子散乱機構を明らかにする。最終的に、Graphene/h-BN積層構造によりデバイス内部での電子散乱を極限まで抑制することで、放出電子のエネルギー分布幅の狭い超単色電子放出デバイスを実現し、原子層物質ヘテロ構造を用いた新しいデバイスを創出することを目的としている。 本年度は絶縁体および半導体基板上へのh-BN直接成膜技術の開発とGraphene/h-BN積層構造の平面型電子放出デバイスの試作を行った。h-BN直接成膜技術に関しては、触媒銅箔上に熱CVDにより製膜したh-BNと同等の光学特性(光学バンドギャップ、ラマン分光スペクトル)のh-BNを500度の低温で石英基板やSi基板に直接成膜する技術の開発に成功した。平面型電子放出デバイスの開発に関しては、本研究で開発したh-BN直接膜手法を用いてGraphene/h-BN/n-Si積層構造の電子放出デバイスを試作し、放出電流密度mA/cm2を超える電子放出を実証した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
h-BNの半導体基板上への直接成膜を実現し、当初計画よりも早期に直接成膜したh-BNを用いたGraphene/h-BN/n-Si積層構造の電子放出デバイスの動作に成功することができ、当初計画以上に進展していると判断した。
|
Strategy for Future Research Activity |
直接成膜h-BNの結晶性改善、Graphene/h-BN/n-Si積層型電子放出デバイスのデバイス構造最適化により、電子放出特性の向上を目指す。また、放出電子のエネルギー分析を実施することで、Graphene及びh-BN内部での電子散乱機構の解明を目指す。
|
Research Products
(23 results)