2022 Fiscal Year Annual Research Report
Clarification of internal swelling reaction mechanism from the viewpoint of fracture mechanics and proposition of assessment methodology of structural performance
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21H01407
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
三浦 泰人 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (10718688)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 内部膨脹劣化 / 離散解析 / 破壊力学 / 付着性状 / 微細構造分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,コンクリートの内部膨張反応に対してひび割れを主軸とした破壊力学的観点からのアプローチによって,ASR(アルカリシリカ反応)とDEF(遅延エトリンガイト生成)固有の膨張挙動・コンクリートの力学特性変化・鉄筋の付着性状の変化・RC部材レベルの構造性能の変化を,実験・解析的検討により評価することで,膨張劣化したコンクリート構造物の性能照査に必要な指標を提案することを目的とした研究を実施した. 本年度では,膨張メカニズムとしては,ASRでは骨材の岩種の違いによって骨材内部の膨張圧蓄積機構が異なり,さらにマクロな膨張異方性性状が大きく異なること解明した.DEFでは,実験で観察される膨張異方性を説明可能な膨張モデルとして,断面内で膨張相が時々刻々と変化する膨張モデルを提案した.また,SEM/EDSによる微細構造分析により膨張メカニズムに関する議論が加速された.加えて,ASRとDEFによる付着性状の評価に関する実験を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
膨張メカニズムおよび付着劣化メカニズムに必要な実験データを取得でき,さらにSEM/EDSによるASR/DEFの膨張性物質の定量評価を実施したことで,膨張メカニズムに関する様々な角度からの議論が可能となった. 部材レベルの実験の準備も大きな問題は見当たらないため,概ね順調に進展していると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
膨張メカニズムおよび付着劣化メカニズムに関する議論を深化させるとともに,部材レベルの実験を実施する.さらに得られた知見を整理して論文として公表する.
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