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2021 Fiscal Year Annual Research Report

Highly accurate evaluation of dynamic response of foundations subjected to large earthquake ground motions based on small earthquake events

Research Project

Project/Area Number 21H01414
Research InstitutionSaitama University

Principal Investigator

齊藤 正人  埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (40334156)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) Goit Chandra  埼玉大学, 理工学研究科, 助教 (10782732)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords単杭基礎 / 群杭基礎 / インピーダンス関数 / 動的相互作用 / 非弾性 / 振動数依存性 / 振幅依存性
Outline of Annual Research Achievements

既設構造物の大地震に対する高精度な応答予測手法の確立は、近年のインフラマネジメントと都市のレジリエンス改善に向けた国内外の取り組みにおいて極めて重要かつ喫緊の課題である。近年の大地震では、基礎構造物に甚大な被害が及ぶ事例が報告されており、予測手法の精度を上げるためには地盤-基礎系の非弾性挙動を考慮しなければならない。私たちは、杭基礎構造物の小変形から大変形に至るまでの動特性が、静的骨格曲線と微小振動時に観測される振動数依存性の2つの性質から予測できることを、世界に先がけて解明した。
そこで本研究ではこの性質を利用し、実構造物の小地震による計測振動特性に基づいた、大変形にいたる地盤-基礎系の動的挙動を予測する技術を、AI技術の一つである深層強化学習(DQN)を用いて開発し、模型振動実験を用いて検証を行う。この方法をさらに大型基礎に適用し、同手法の拡充と発展を目ざす。
令和3年度に得られた成果として、杭基礎構造物に支持される構造物の小地震時における地表面とフーチング・構造物の応答波形を計測することで、杭基礎構造物の動的ばね特性(インピーダンス関数と呼ぶ)を推定する方法を提案したことにある。従来の方法では、インピーダンス関数の特徴となる振動数依存性、つまり加振する振動数によってばねや減衰の特性が変わる性質を捉えることが困難であった。本提案手法では、AI技術を用いることで詳細な振動数依存性の特徴を捉えることが可能となっている。精度に関しては改善の余地は残されているものの、インピーダンス関数の局所的な特徴を捉えた研究はこれまでに例がなく、独創性の高い極めて重要な成果が得られている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

令和3年度は、地盤-基礎系の動的ばね特性「振動数依存性」の小地震を利用した構造応答からの推定手法を開発した。また本研究では、中型せん断土槽内に1/20スケールの地盤-群杭実験模型を1g場で製作し、振動台加振によって小地震を再現した。
本実験では、フーチングのみの場合とフーチング上部に自由度系の構造物を設けた場合の2ケースを実施した。計測項目は主に地表面(入力)とフーチング・構造物(出力)の加速度応答である。入力地震動はランダム波1波、観測地震動に基づくシミュレーション波3波の計4波とした。いずれも地表面レベルで50galから100gal相当の小地震振幅を再現した。また、令和4年度に実施する予定の大地震時における基礎と構造物の応答予測の目標値を、別途、同モデルを用いた実験によって計測した。上記4波を振幅調整し、基礎と地盤の相対変位が過去実施したインピーダンス関数の計測実験相当(杭径のおよそ20%相当)まで生じるように地表面レベルで200galから500gal、更にはそれらを上回る顕著な塑性化の観察可能なレベルまで入力振幅を増加させての実験を実施した。
この実験で得られた小地震の入力と出力の波形を用いて、Gyro-Lumped Parameter Model(GLPM)を組み込んだ構造モデルを対象に、深層強化学習(DQN)により動的ばね特性の推定精度を評価した。本解析では時刻歴波形を振動数領域に変換した後に、4波のパワースペクトル比から伝達関数を求め、小地震動に含まれるノイズを除去した。この伝達関数は地表面に対するフーチング応答関数と、地表面に対する構造物応答関数の2つを目標値とし、これを再現できるGLPMパラメータの最適値をDQNにより推定できた。

Strategy for Future Research Activity

令和4年度は令和3年度に提案した推定手法の高精度化を図るとともに、同手法から推定されるインピーダンス関数を用いて、本研究代表者により提案された非弾性応答評価法を適用し、大地震時(大振幅入力時)における応答予測を行う。
応答予測の精度評価は、令和3年度に別途実施した中振幅、大振幅基盤入力による検証用の実験結果を用いる。同じくランダム波、観測地震動に基づくシミュレーション波を作用させて実験を実施しており、地表面波形を入力波としてGLPMを組み込んだ2自由度系の応答と観測値を比較することで、同手法の精度検証を行う。
また令和5年度に実施予定の大型基礎への同手法の適用に向けて、実験模型を対象とした有限要素法による応答計算を行い、基礎-地盤系の非線形性について事前評価を行う予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 地震応答を利用した群杭基礎の大変形領域における水平動的ばね特性の評価2022

    • Author(s)
      齊藤正人
    • Organizer
      土木学会

URL: 

Published: 2022-12-28  

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