2022 Fiscal Year Annual Research Report
未培養微小真核生物群の生態・機能解明による活性汚泥食物環モデルの再構築
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21H01460
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
久保田 健吾 東北大学, 環境科学研究科, 准教授 (80455807)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 活性汚泥 / 微生物群集 |
Outline of Annual Research Achievements |
選抜したサンプルについてメタゲノム解析を行った。ショートリードシーケンシングおよびナノポアロングリードシーケンシングを行い、コンティグを作成した。コンティグ作成時には、標的とする真核生物が存在する汚泥を用いたコアセンブリを行った。真核生物に着目した解析を行うために、コンティグの中から真核生物由来と思われるものをスクリーニングし、抽出した。抽出されたコンティグのみを用いてビニングを複数のソフトを用いて行ったところ、数Mbpのビンを含むビンが得られた。それらに対して真核生物の遺伝子マーカーを用いて解析を行ったところ、標的とする微小真核生物由来と思われるビンをいくつか回収することができた。標的とする微小真核生物はFungiに属するため、Fungiのゲノムツリーを参照し、そこで使われている1つの遺伝子マーカーを用いて系統樹を作成したところ、Cryptomycotaに近縁な遺伝子を有していることがあきらかになった。従って、今回回収することができたビンは標的とする微小真核生物由来のものである可能性が高いことがわかった。 また標的とする微小真核生物を視覚的に検出するためにrRNAの異なる領域に結合する2つのFISHプローブを適用した。その結果、どちらか一方のプローブで検出される微生物群は存在するものの、両方のプローブで検出される微生物は検出されなかった。FISH法による特異的な検出にはさらなる検討が必要であることが考えられる。また存在割合が低いとメタゲノム解析、FISH解析ともに難しくなるため、バイオリアクターを用いた集積培養が必要であるといえる。 また様々なリアクターにおける標的とする微小真核生物の存在を調べるために、アンプリコンシーケンス解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
FISH法による検出はできなかったものの、生息環境調査や標的とする微小真核生物由来のビンを回収できるなど概ね順調に進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
集積培養により標的とする微小真核生物を培養し、メタゲノム解析およびFISH解析を行うとともに、生息環境調査を継続して行う。
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[Presentation] Metagenomic analysis of novel fungi in sewage treatment processes2023
Author(s)
Kubota, K., Robbins, S., Dougan, K., Urasaki, K., Sato, M., Li, Y.-Y., Chan, C.X. and Hugenholtz, P.
Organizer
10th IWA Microbial Ecology and Water Engineering Specialist Conference
Int'l Joint Research
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