2023 Fiscal Year Annual Research Report
fire resistance design of timber elemens based on self-fire stopping mechamism
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21H01490
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
原田 和典 京都大学, 工学研究科, 教授 (90198911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仁井 大策 京都大学, 工学研究科, 准教授 (50414967)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 木造耐火 / 燃え止まり / 炭化層 / 赤熱 / 脱落 |
Outline of Annual Research Achievements |
建築物への木材利用拡大が推進されているが、火災安全上の懸念として耐火性がある。火災時には柱、梁、床、壁等の構造部材が激しく加熱されて表層から内部へと炭化が進行し、火災終了後も自己燃焼が継続すると崩壊の懸念がある。崩壊を防ぐためには、盛期火災の加熱に耐えた上で、その後の自己燃焼を自ら停止する「燃え止まり設計」が必要となる。現状では、カラマツ等の数種類の樹種で燃え止まることが知られているが、そのために必要な条件は必ずしも明らかではない。本研究では、集成材の燃え止まりメカニズムを解明するため、炭化層の構造や炭の酸化(赤熱)速度を測定し、それに基づいて燃え止まり過程を数値解析により予測する方法を提案した。 1)炭化層先端位置については、実験結果から、温度を手掛かりとして炭化深さを求める方法を検討した。2)炭化層形状は、亀裂や収縮による変形をモデル化し、2021年度および2022年度の測定結果から、亀裂寸法、幅深さ比、亀裂間隔といった亀裂の基本的形状をモデル化した。3)炭の酸化による赤熱反応速度は、燃え止まりの有無を左右する直接的な特性値である。これに関しては、別途行われた実験結果も利用し、赤熱反応の速度式を構築した。4)炭化層の保持可能厚さは部材内部の健全性に関わる重要な要因である。加熱が長時間になると表面に形成される炭化層が厚くなり断熱効果が期待できる。しかし、炭化層が厚くなると自重により脱落して未炭化の木材表面が露出し、再燃する恐れがある。実験結果から、炭片の部分的な脱落率、脱落幅、脱落深さなどの性状を把握し、炭化層厚さとの相関を導いた。5)以上のサブモデルを組み込んだ数値解析モデルを構築し、カラマツ壁の耐火試験のシミュレーションを行った。6)加熱温度が標準火災と異なる場合の集成材壁の炭化性状を測定し、等価火災時間の考え方がカラマツ壁にも適用可能であることを実験的に示した。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(16 results)