2023 Fiscal Year Annual Research Report
Study on Mediaeval Cave Churches in Caucasia
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21H01516
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤田 康仁 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 准教授 (00436718)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 浩明 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (00212291)
高橋 宏樹 ものつくり大学, 技能工芸学部, 教授 (60226876)
守田 正志 横浜国立大学, 大学院都市イノベーション研究院, 准教授 (90532820)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 中世 / キリスト教 / アルメニア / ジョージア / 岩窟 / ドーム |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度中の取り組みとしては、主に、ジョージア国に所在する岩窟遺構の調査を実施し(2023年10月及び2023年3月)、現地研究協力者との研究打ち合わせを行うとともに、対象遺構の現況の把握と分析に必要なデータを採取した上で、そのデータを活用して岩窟遺構にみる建築的特質について分析を行った。具体的な調査対象は、以下の通りである。ラヴラ修道院、ドドルカ修道院、ナトリスムツェメリ修道院、ヴァルジアの岩窟遺構群、ホラケルティ修道院、ホジョルナ修道院(以上、2023年10月)、サベレビ修道院、ツロミの教会堂(2024年3月)。調査に際しては、岩窟遺構に加え、それに類似した形態を有するラブル・コア造の建築遺構にも注目することで、岩窟遺構において実現された形態の意味を考察するものとした。調査では、写真やビデオによる現況の記録のほか、レーザースキャナによる点群実測データを得るとともに、特にゲガルドでは、リーブ硬度計を用いた材料強度計測の試験的運用も行うなど、遺構の分析に必要な基礎的データの入手に努めた。また調査に際しては、ジョージア国立チュビナシュヴィリ・センターの協力を得ており、実測データをはじめとする調査結果を共有するとともに、今後の研究協力体制の継続を確認した。 上述の実地調査で得られたデータの整理を基に進めた分析では、岩窟遺構にみる建築的形態の特徴と意味について、特にダヴィドガレジ修道院群における岩窟遺構を中心に、教会堂平面とヴォールト及びドームの形状に着目して検討を行った。洞穴の利用と岩盤の掘削という手法により、空間の形成に際して構造的な制約から開放されながらも、引き続き建築に用いられてきた要素が形態として援用されている点に、中世当時の観念としてのドームのありかたを見出すに至った。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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