2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of assessment technology for welding process conditions maximizing fatigue performance of welded structures
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21H01545
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
堤 成一郎 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (70344702)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 疲労 / 塑性 / 亀裂 / 発生 / 伝播 |
Outline of Annual Research Achievements |
各種溶接構造物の接合部を起点とする疲労損傷事例が多数報告されており、その要因として、溶接部と構造的な不連続部が一致する、かつ溶接余盛や時に欠陥も存在するため高応力となる、溶接入熱による母材と溶接金属の希釈およびその後の冷却速度など、溶接プロセス条件に依存して不均一な材料組織/形状/強度分布と残留応力/残留変形が生じる、さらに構造物が実際に経験する応力や変形状態は、多軸/非比例/変動履歴となるため、実験的な検討にも限界があることなどが挙げられる。そこで、これまで開発を進めている巨視的弾性条件下となる高サイクル疲労にも適用可能な繰返し弾塑性モデルに対して、応力急変時の変形挙動を予測可能なモデルへと拡張するとともに、損傷累積関数をLode角の関数へと拡張した。これより、多軸/非比例/変動応力条件下の材料変形挙動の予測精度を向上させた弾塑性モデルと高効率な変形解析技術を開発した。また、多軸/非比例/変動応力条件下の局所的な弾塑性応答を反映した疲労亀裂発生から伝播までの寿命を評価可能な手法のプロトタイプを完成させた。そのモデル検証のために、各種疲労試験を実施した。特に、亀裂発生から伝播までの性能を定量化するとともに、亀裂前方のひずみ状況を可視化する目的で、SENT試験体を対象とした3D-DICひずみ解析を実施した。また、溶接プロセスシミュレーションツールとして、プロトタイプを開発済の溶融池形成シミュレーション技術に加えて、既存技術の熱弾塑性解析技術と疲労性能評価技術を連成させることにより、溶接プロセス条件と荷重履歴を考慮した疲労亀裂発生・伝播寿命評価システムのプロトタイプを完成させた。また提案手法の精度検証を目的として、継手疲労実験も実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計算および実験ともに、順調に推移している。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで開発を進めているシミュレーションツールのプロトタイプをの精度検証を進めるとともに、継手疲労実験との比較により、さらなる精度検証と改良を実施する。
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