2021 Fiscal Year Annual Research Report
ホットワイヤ法を用いたハイブリッド技術による高能率・高品質溶接手法に関する研究
Project/Area Number |
21H01548
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
山本 元道 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (30274111)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ホットワイヤ / 半導体レーザ / 厚鋼板 / 造船 / MAG溶接 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は,申請書に記載の以下の(1)(2)(3)それぞれの基礎検討を行なった。また一部ではあるが,(1)(2)での適正条件導出を実施した。(3)では,(1)(2)の実施と並行して,小型試験片による欠陥検出技術,フィードバック技術の検討を行った。なお,供試材料として板厚20mmおよび36mmの高張力鋼板(下向き突合せ継手),板厚25mmの9%Ni鋼板(1パス立向き継手)を用いた。 (1)高出力半導体レーザとホットワイヤ法とのハイブリッド化の検討: 1-1)溶接現象に及ぼすレーザビーム形状・寸法およびエネルギー密度分布の影響の調査: 1-2)最適レーザビームと照射条件の検討: 1-3)レーザ溶接中の高速度カメラによる溶融現象および欠陥生成現象の把握 (2)アーク・プラズマ熱源とホットワイヤ法とのハイブリッド化の検討: 2-1)アーク現象に及ぼすホットワイヤ送給の影響の調査: 2-2)ワイヤ加熱現象,溶融池温度場,溶接金属・熱影響部加熱・冷却現象の把握: 2-3)溶接中の高速度カメラによる溶融現象および欠陥生成現象の把握 (3)マルチ可視化センサ・レーザセンサを用いたモニタリング・自動化技術の開発: 3-1)レーザ熱源およびアーク・プラズマ熱源での溶接現象モニタリング手法の検討: 3-2)可視化情報による溶融池挙動,ワイヤ送給・溶融挙動,レーザ照射現象,アーク現象,温度場情報,溶接欠陥発生現象などの詳細な把握
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は,上記の(1)(2)(3)の基礎検討を行ない,当初計画通り概略以下の結果を得ることができている。 (1)高出力半導体レーザとホットワイヤ法とのハイブリッド化の検討:供試材料として板厚25mmの9%Ni鋼板を用いた1パス立向き溶接の検討を行なった。 1-1)溶接現象に及ぼすレーザビーム形状・寸法およびエネルギー密度分布の影響を把握した。 1-2)最適レーザビームと照射条件の検討を行ない,一部導出できた。 1-3)レーザ溶接中の高速度カメラによる溶融現象および欠陥生成現象の把握に関して実現可能性を得ることができた。 (2)アーク・プラズマ熱源とホットワイヤ法とのハイブリッド化の検討:供試材料として板厚20mmおよび36mmの高張力鋼板を用いた下向き突合せ継手でのホットワイヤMAG溶接の検討を行なった。 2-1)ホットワイヤ供給量がアーク電流・アーク電圧に及ぼす影響を把握した。 2-2)ワイヤ加熱温度予測法の導出,溶融池温度計測など実施した。 2-3)溶融池の詳細な観察結果から不安定現象把握が可能になった。 (3)マルチ可視化センサ・レーザセンサを用いたモニタリング・自動化技術の開発: 上記(1)(2)での実験中に可視化画像等を取得し,検討した。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度に引き続き,(1)高出力半導体レーザとホットワイヤ法とのハイブリッド化の検討,(2)アーク・プラズマ熱源とホットワイヤ法とのハイブリッド化の検討,(3)マルチ可視化センサ・レーザセンサを用いたモニタリング・自動化技術の開発,を実施する。また,(1)(2)(3)に関する次の項目についても検討を始める。(1-4)ツインレーザ合成光学系・ウィーブング光学系による施工性向上の検討,(1-5)欠陥生成に及ぼす各種パラメータの影響調査,(2-4)溶着金属量最大化および効果的な入熱低減に対する適正施工範囲の調査,(2-5)欠陥生成に及ぼす各種パラメータの影響調査, 最終年度に向けて,(4)溶接継手の特性評価: 4-1)ワイヤ選択が溶接金属特性(組織,硬さ,強度,靭性など)に与える影響の把握, 4-2)各種溶接条件(レーザ照射条件,アーク・プラズマ電流・電圧条件,溶接速度,開先条件など)が継手特性(静的強度,破壊靭性,疲労強度)に及ぼす影響の把握: 4-3)ワイヤ種類が継手特性(静的強度,破壊靭性,疲労強度)に及ぼす影響の評価,も検討を始める。
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