2021 Fiscal Year Annual Research Report
Autonomous nondestructive evaluation using non-contact ultrasonic measurements and machine learning
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21H01573
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
林 高弘 大阪大学, 工学研究科, 教授 (30324479)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 直樹 大阪大学, 工学研究科, 助教 (00802092)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 非破壊評価 / 非接触超音波計測 / 波動伝搬解析 / 自律型材料評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
製造現場で必須の生産技術である非破壊材料評価において,その計測と評価の自動化に留まらずさらに一歩進めた自律型の評価技術の創出を目指している.そのために,令和3年度は,非接触超音波計測技術としてのヘテロダイン超音波計測を提案し,その基礎実験を行ってきた.空中超音波センサを用いた基礎実験と数値計算シミュレーションによる検討の結果,固体材料における共振周波数の作用がごく僅かであり,2種の周波数によるヘテロダイン干渉が起こりにくいことが明らかになった.一方で,新しい非接触超音波計測技術として自己混合干渉による小型レーザ振動計のシステム設計が完了し,可能性を示す基礎データを取得することができた.この非接触計測技術は,これまで研究代表者らが進めてきたレーザ弾性波源走査法による損傷画像化技術への展開も可能であり,広い応用展開への期待が高まっている. さらに,自律型評価のための技術として,機械学習を援用した高度非破壊材料評価技術を検討している.その一例として,内部に水が流れる配管における異音診断を行った.高感度なMEMSマイク,アンプ,Bluetooth送信機とバッテリーおよびバッテリー制御回路を備えた無線マイクユニットを自作した.このマイクユニットに太陽光パネルを取り付けることで,遠隔からレーザにより給電を行うことが可能となり,音を検出したい箇所にマイクを置いたままにしても,計測時に給電することで,遠隔の音響信号を受信できる.このマイクユニットを配管上に置き,水が流れた状態で疑似的な異音を与えた.このとき,異音が無い状態で機械学習によりモデルを作成しておくと,疑似的な異音をほぼ100%捉えることが可能であった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究成果は論文や学会発表として,外部発表できるようになってきており,非接触超音波計測および機械学習による診断技術のいずれでも,さらに大きな発展が期待できる成果も現れているため.
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Strategy for Future Research Activity |
非接触超音波計測においては,レーザを用いた超音波計測を広く進め,マイクロメートルオーダーの内部欠陥の検出を主目的とした実験システムを構築していく. 機械学習による材料評価技術においては,超音波波形から特徴量の抽出過程を一般化していくとともに,熟練技術者を超える検出能力を目指した新しい手法を開発していく.
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Research Products
(12 results)