2023 Fiscal Year Annual Research Report
新たな視点に基づく非水液体中での微粒子分散評価体系の構築
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21H01639
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
石田 尚之 同志社大学, 理工学部, 教授 (80344133)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 隆昌 法政大学, 生命科学部, 教授 (20345929)
今村 維克 岡山大学, 環境生命自然科学学域, 教授 (70294436)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 相互作用 / 有機溶媒 / 原子間力顕微鏡 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、シランカップリング剤で各種官能基を担持したシリカ粒子および表面について、AFMにより粒子-基板の表面間力を測定した。また各種有機溶媒中への分散液のNMR緩和時間を粒子濃度に対して測定し、固体-溶媒分子間の相互作用の強弱を評価した。これらとバルク分散液の分散凝集特性の評価も行い、表面と溶媒のもつ官能基・原子団の物性が、どのように表面・溶媒分子親和性に与っているか評価した。 結果においては、表面に担持した官能基の種類によらず、ほとんどの場合には溶媒中で粒子が分散する系において、表面間に短距離の溶媒和斥力が、凝集する系ではvan der Waals引力が作用することが確認された。またNMR測定で得られた固体-溶媒分子間の相互作用が強い場合には表面間に斥力、弱い場合には引力が働く可能性が強いことがわかった。この固体-溶媒分子間の相互作用の作用機序として、近年分散凝集の指標として用いられるハンセン溶解度パラメータ(HSP)により評価を行ったが、本実験の傾向とHSP値の大小には、特に溶媒や表面分子に極性原子が含まれている場合に相関が見られない場合が多かった。また前年度見出された表面近傍の溶媒構造の効果についても、HSPでは記述が難しいことが分かった。さらにその他いくつかのパラメータによって解析を試みたが、本実験の傾向を網羅的に記述できるものはいまだ見出されていない。よって、固体-溶媒分子間相互作用については、より分子的なパラメータを導入して解析する必要性が示唆された。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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