2023 Fiscal Year Annual Research Report
ガスアトマイズ粉末内部の気孔形成メカニズム解明と気孔形成の抑制
Project/Area Number |
21H01663
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉年 規治 九州大学, 工学研究院, 准教授 (60586494)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫻井 郁也 名古屋大学, シンクロトロン光研究センター, 特任准教授 (10397482)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | gas-atomized powder / porosity / synchrotron X-ray / computed tomography / hydrogen |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,ガスアトマイズ装置内部の雰囲気中の水素濃度および水分量を測定できるように新たに測定系を接続し環境が整ったため,安全を確保して噴霧ガスに水素混合ガスを使用できるようにした.ガスアトマイズプロセスにおいて,アルゴンガスに数パーセント程度の水素を混合したガスを噴霧ガスとして用いて複数の合金系粉末の作製を行い,放射光X線CT観察による粉末粒子内部の気孔量の評価を行った.その際には連続した断面画像から気孔量や粉末粒径および形状などの情報を自動的に抽出するアルゴリズムを完成させ用いた. 水素混合ガスを噴霧ガスとして使用した場合にはFe系,Ni系,Cu系合金など複数の合金系粉末で内部気孔量(体積分率)が約50パーセントから最大80パーセント程度減少していることが明らかとなった.一方で,Ti系やZr系合金においてはむしろ気孔量が増加する傾向が確認され,溶解中およびストリームの粉砕時に溶湯に水素ガスが取り込まれた可能性が示唆された.実際に得られた粉末の水素含有量分析結果においても高い濃度の水素を含んでいることが確認され,これらとの因果関係については引き続き調査を行う予定である.また,噴霧ガスに数パーセント程度の水素ガスを混合することによって,得られる粉末の粒度分布に及ぼす影響は小さいものの粒子形状やアスペクト比はより球形状(真球度の高い)に近づくことも確認された.これらの結果は,ガスアトマイズ粉末の流動性や表面状態に影響を与えている可能性が高いと考えられ,さらに詳細な影響を調査することで工業的に応用できる可能性があることを確認した.
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)