2021 Fiscal Year Annual Research Report
Automatic crystal growth by visuomotor learning
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21H01681
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
原田 俊太 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 准教授 (30612460)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 結晶成長 / 自動化 / 浮遊帯域溶融法 / 強化学習 / 混合ガウスモデル |
Outline of Annual Research Achievements |
自動運転やロボット制御など、制御工学の分野において、機械学習の応用により高度な技術が生みだされている。これに対して、製造業においては、「スマートファクトリー」による効率化の期待が高まっているが、機械学習応用は限定的である。本研究では、ロボット制御の分野で成功を収めている強化学習を製造業に実装することを目的としている。本研究では、結晶成長を例として、オペレータが状況を監視しながら、手動で制御をするようなプロセスを自動化するためのアルゴリズムを構築する。状況に合わせて随時制御をするようなプロセスは、結晶成長のみならず、ほかの素形材製造にも応用することが可能である。融液の状態をオペレータが監視しながら制御をする浮遊帯域溶融(FZ)法による単結晶育成を自動化するために、熟練者の操業を学習して、融液の観察画像をもとに自動制御を行うアルゴリズムを構築する。実操業の自動制御に向けて、FZ結晶成長を模したエミュレータプログラムを作成し、エミュレータプログラムで取得した結晶育成の操業軌道から、状態遷移モデルの構築と操業制御に関する検討を行った。その結果、混合ガウスモデルを用いることで、操業軌道近傍において、ニューラルネットワークなどと比較して、高い学習効率と精度で状態遷移モデルを推定することが可能であることが明らかとなった。また、得られた状態遷移モデルを用い、強化学習アルゴリズムの一種であるProximal Policy Optimization により操業軌道の最適化を行った結果、人間が生成した軌道よりも理想軌道に近い軌道を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
混合ガウスモデルにより操業軌道のモデル化を高精度に行えることが明らかとなり、2022年度に実施予定であった強化学習による操業制御の最適化の実証まで実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
結晶育成装置の製造メーカと装置への実装の検討を開始しており、本研究で得られた知見を直ちに製造装置に実装するための準備を進めている。
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