2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of innovative marine biodegradable polymer processing machine and technology for social implementation
Project/Area Number |
21H01689
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大嶋 正裕 京都大学, 工学研究科, 教授 (60185254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
引間 悠太 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (50721362)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 海洋分解性ポリマー / PHBH / 分解反応 / 酵素分解 / 分解反応速度モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
海洋分解性ポリマーであるpoly(3-hydroxybutyrate-co-3-hydroxyhexanoate) (PHBH)は加熱分解しやすいことを指摘してきた。本年度の研究では,酵素による生分解時の加水分解反応と水熱処理時の加水分解反応の反応機構をそれぞれ実験的に検証し,得られたデータから分解機構のモデル化を行った.得られた結果は次のとおりである。 1)PHBHの酵素分解実験を行い,その結果から分解の速度モデルを導き,成形条件が生分解速度に与える影響について調べた.微生物を培養し,微生物が分泌した酵素を分取し,その酵素をPHBH懸濁液に添加し,光学密度ODの測定により反応速度を定量的に測定した.得られた反応速度データから,PHBHの酵素分解がLangmuirの吸着理論を考慮した分解モデルにより説明できることを示した. 2)PHBHを成形したフィルムの生分解試験を行い,フィルムの結晶化温度による結晶形態の違いが生分解速度に大きな影響を与えることを調べ、成形条件によって生分解速度を制御できる可能性を見出した. 3)近赤外分光法を用いてPHBH内への水の収着挙動を測定し,PHBH内への水の収着機構を解析した。実験データは吸着と拡散を組み合わせたモデルにより説明できることが明らかになった。さらにFTIRイメージング測定により厚み方向の水の濃度分布を可視化し,その実験結果とモデルによるシミュレーション結果から,適用したモデルの妥当性を示すことができた. 4)分子量測定により,水熱処理における分解速度を定量し,数平均分子量,重量平均分子量そして分子量分布が予測可能な水熱処理の加水分解反応モデルを構築した.また,反応機構が融点,結晶形態に依存しないことを明らかにし,生分解と反応機構が異なることを示した.
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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