2023 Fiscal Year Annual Research Report
C-O結合の表面活性化法を基盤とした新規クロスカップリング反応の開発
Project/Area Number |
21H01712
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
金 雄杰 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (00761412)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | C-O結合 / 表面活性化 / 再生可能資源 / 不均一系触媒 / 加水素分解 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、リン酸塩担体によるC-O結合活性化法を基盤として、フェノール、アルコール、あるいはエーテル類と種々の求核剤、特に炭素求核剤とのクロスカップリング反応を開発することを目的とした。2023年度は、アルコールおよびエーテルの加水素分解反応のメカニズムについて、分光学的手法を用いて検討を行った。赤外分光法(IR)により、メタリン酸アルミニウム担持白金触媒(Pt/Al(PO3)3)によるアルコールの加水素分解反応の機構、特に表面酸点の生成についてピリジンをプローブ分子として用いることにより詳細な検討を行った。Pt/Al(PO3)3を水素ガスにより前処理を行った後にピリジンを導入すると、表面のブレンステッド酸点に吸着したピリジン由来の伸縮振動が新たに観測された。これは、触媒表面において水素分子が開裂することにより、表面酸点が生成することを示唆するものである。この水素分子由来の表面ブレンステット酸点がアルコールおよびエーテルのC-O結合を活性化し、これら含酸素化合物の加水素分解反応が温和な条件下で効率よく進行する。また、Au/CeO2触媒を用いた合成ガス中でのアルデヒド選択的還元反応についても検討を行った。これは、挑戦的研究(萌芽)(21K18842)を遂行する過程で見つけた反応系であるが、課題が終了となったため、本基盤研究の課題として引き続き検討を行った。両課題は分子状水素を用いた還元反応という点で共通点を有しており、得られた知見の相互フィードバックにより相乗効果が得られた。アルデヒドの還元反応について、IRにより、表面活性種を同定すると同時に、速度論解析により反応機構を検討した。C-O結合の加水素分解反応およびアルデヒドの還元反応に関する成果を論文として発表した。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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