2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of super base catalysts
Project/Area Number |
21H01718
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
山添 誠司 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (40510243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 聡一 東京都立大学, 理学研究科, 助教 (80878322)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 金属酸化物クラスター / 塩基触媒 / 酸塩基 / 超強塩基 / 耐水性 / 二酸化炭素変換反応 / 二酸化炭素固定化反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では金属酸化物のサイズや幾何構造によって変化する電子状態や表面の酸・塩基特性を原子精度で調べ,金属酸化物の酸・塩基機能発現原理の解明や酸・塩基強度制御法の開発を行った.さらに,得られた知見を元に,HOMO近傍の電子構造を制御し、塩基点とプロトン吸着サイトを分離することで、従来の固体塩基では難しかった水耐性塩基点を能動的にデザインした革新的超強塩基触媒合成技術の基盤を構築し,炭素-炭素結合形成反応系を開拓を目指した. 本年度は,多価の金属酸化物クラスターの特異な耐水性と強塩基性を解明するため,本触媒のpKaの数値化,さらに量子化学計算による耐水性の起源の解明を行った.pKa値を測るための触媒反応や指示薬法によりニオブの金属酸化物クラスターがpKaが26以上のプロトンを引く抜き,C-C結合を形成する反応等に活性を示す超強塩基であることを明らかにした.また,これらの反応に対して水存在下で反応を行ったところ,ほとんど活性が低下することなく,超強塩基性を示した.以上の結果から,ニオブ酸化物クラスターがこれまでの金属酸化物には見られない,耐水性超強塩基触媒であることを初めて明らかにした. 次に,この特異な耐水性超強塩基性を解明するため,量子化学計算による電子状態や反応機構解明を行った.計算により,プロトンを引き抜く塩基サイト(超強塩基サイト)と引き抜いたプロトンが安定に吸着するサイトが異なることがわかり,このサイトの違いが耐水性の起源であると考えている. また,この塩基性を利用し,二酸化炭素固定化反応や二酸化炭素変換反応への応用も行った.金属粒子と複合化することで複数の分子を同時に活性できる多元機能触媒となることを見出した.
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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