2023 Fiscal Year Annual Research Report
Basic research on all-solid-state batteries: Clarifying the origin of interfacial resistance using advanced electrical potential measurement
Project/Area Number |
21H01818
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
石田 暢之 国立研究開発法人物質・材料研究機構, マテリアル基盤研究センター, 主幹研究員 (10451444)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ケルビンプローブ力顕微鏡 / qPlus sensor / 電位計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
全固体リチウムイオン電池は有望な次世代蓄電池技術である。しかし、界面や粒界で生じる高いイオン伝導抵抗が実用化の妨げとなっている。本研究では、ケルビンプローブフォース顕微鏡(KPFM)技術を基盤としたナノスケール電位計測技術を発展させ、「界面抵抗の起源と考えられている空間電荷層の精密計測」や、「単一粒界抵抗計測を実現する局所インピーダンス計測手法の開発」に取り組む。 2021年度、電極-固体電解質界面に形成される空間電荷層の電位変化観察を試みた。しかし、電極界面にある30nm程度の段差と、KPFM計測に使用する探針の先端半径(30nm)が同程度であるため、界面近傍に探針がアクセスできないことが分かった。そこで2022年度、段差のない界面の作製に取り組んだが、良質な界面作製には至らなかった。試料作製法の改良による解決が難しいことから、2023年度は方針を転換し、より高い空間分解能が期待される超高真空中で動作するKPFM計測系の立ち上げを行った。AFM測定用の振動子としてqPlus-sensorを使用し、探針先端半径が15nm以下のタングステン針を探針として用いた。探針の調整法の検討、ドリフト補正システムの構築など、実験条件を最適化することで、安定したKPFM計測が可能となった。性能検証のため、p-n接合にて電位計測を行ったところ、探針平均化効果は無視できるほど小さく、ほぼ定量的に内蔵電位の分布が測定できることが分かった。また、クエンチしたSi(111)表面のドメイン境界にて、空間分解能を評価したところ、10nmの探針半径を持つ探針では、5nm程度の空間分解能が得られることを実証した。収束イオンビームを用いた探針加工によりさらに鋭い探針(先端径5nm以下)の作製が可能であることから、今後、さらに高い空間分解能が期待できる。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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