2021 Fiscal Year Annual Research Report
窒化物半導体・超伝導体融合素子作製のための基盤技術構築
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21H01827
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小林 篤 東京大学, 生産技術研究所, 特任准教授 (20470114)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 窒化物超伝導体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、高温アニール処理を施したAlN基板の表面形状と、その上にエピタキシャル成長させたNbN超伝導薄膜の構造的特性の評価を行った。1700℃でアニール処理を行うことで、AlNのステップ密度が大幅に低減することが分かった。この平坦化したAlN上に成長させたNbN(111)内のツインバウンダリーが減少することも同時に明らかになった。ツインフリーの領域は最大で4×4μm2にまで拡大できた。本成果は、AlN基板上にNbN単結晶からなるμmサイズの単一光子検出器作製に繋がる技術である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
業者の都合により資材の納品が遅れ、薄膜成長装置の開発が遅延したものの、基板の表面処理実験に注力することで、おおむね期間全体の研究計画通りに進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、本年度までに達成されたAlN表面制御技術とNbN単結晶領域拡大技術を応用し、超高品質AlN/NbNヘテロ接合の作製に取り組む。AlNの極性を制御し、界面の急峻性や内部電界をジョセフソン接合に適した構造を作り上げる。引き続き、成膜はスパッタエピタキシー法でおこなう。スパッタ条件、成膜温度、膜厚、成膜速度、成膜圧力をパラメータとする。STEMやSIMSによって、界面の微細構造や不純物濃度を高精度に分析する。構造評価の結果を成膜プロセスにフィードバックし、窒化物超伝導体・半導体界面の高品質化プロセスを開拓する。
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Research Products
(7 results)