2023 Fiscal Year Annual Research Report
分子・光情報変換ナノメディエータを用いた大容量多重分子センシング
Project/Area Number |
21H01844
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小倉 裕介 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 准教授 (20346191)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 隆宏 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教 (10722829)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | ナノメディエータ / DNAナノマシン / 光符号化 / FRET |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、多様な分子が関わる大容量情報を効率的に取得する手法の構築をめざし、生体分子情報と光情報の間に介在し、これらの変換を行なうナノメディエータを開発し、多重分子センシングにおける能力を明らかにすることを目的とする。今年度は、ナノメディエータの性能向上の方策を検討するとともに、センシングにおける評価を進めた。 ナノメディエータの動作を担う光DNAナノマシンについては、複数のセンシング部位をDNA構造体に配置する系について検討した。この系により、分子の構造を対象とした光符号化センシングの実現が期待される。設計した系について、DNA電気泳動や蛍光スペクトル計測による検証を行い、2つのセンシング部位が働いていることを確認した。また、より多数の光符号を形成するための手法として偏光次元の利用が有効であると考え、計算機合成ホログラムによる構造化偏光光パターン生成法を開発した。実験により偏光状態の異なる光スポットアレイを生成できることを示した。一方で、多重センシングにおいては、蛍光スペクトル計測精度の向上や信号対雑音比の改善が必要であることが示唆された。そこで昨年度に検討を始めた励起スペクトルを識別情報として用いる手法に関して、構築したシミュレーション環境を用いて、蛍光スペクトルの計測誤差が推定誤差に与える影響などを明らかにするとともに、蛍光体配置の工夫による信号強度やコントラストの上昇効果など有効な解決法を確認した。さらに、分子プローブからの光信号による光符号の切り替えの応用として、光照射によるProtoporphyrin IX の蛍光スペクトルの切り替えを用いた腫瘍診断の高機能化を検討した。マウス実験により、蛍光診断時間が拡大できることを示した。
|
Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(13 results)