2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of relativistic electron correlation method toward actinide compounds
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21H01864
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
阿部 穣里 広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 准教授 (60534485)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中谷 直輝 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (00723529)
波田 雅彦 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 特任教授 (20228480)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | アクチノイド化合物 / CASPT2 / 相対論 / 量子化学 / 電子状態 |
Outline of Annual Research Achievements |
アクチノイド化合物の電子状態は、顕著な相対論効果と複雑な電子相関効果に支配され、補正としての相対論効果や密度汎関数法による電子相関の取り扱いでは記述が困難となる。本課題では、アクチノイド化合物の電子状態・物性計算を可能とするための、厳密2成分相対論法(X2C法)と多参照摂動論であるCASPT2法、RASPT2法に基づいた相対論的電子相関理論・プログラム開発を行っている。最終年度である3年目にはプログラムを概ね完成させ、GitHubを利用してプログラム公開の準備を行った。(https://github.com/RQC-HU/dirac_caspt2にて近日中に公開。)またCASPT2,RASPT2計算には複雑な活性空間の指定が必要である。そこでインプットファイルの作成を補助するGUIプログラムを開発した。 (https://github.com/RQC-HU/dcaspt2_input_generatorにて公開済み)さらに本プログラムを用いた高精度なベンチマーク計算として、UO22+分子の基底・励起状態のポテンシャル曲線をRASPT2法で描き、垂直励起エネルギー、断熱励起エネルギー、平衡核間距離を求めた。これまで報告されている理論計算値と比較し、電子相関法や相対論法の違いによって、励起状態の記述がどう変化するか解析した。これらの計算結果は、プログラムの紹介を兼ねて、近日中にアーカイブと学術誌に投稿し、同じタイミングでプログラム公開を行う。また本プログラムを用いて3価キュリウム錯体のf-f遷移のCASPT2計算を行い、こちらも論文執筆に向けてデータ整理を行った。DMRG-CASPT2についてはQCMaquisプログラムを用いたDMRG計算と、我々のCASPT2プログラムの初期的な接続に成功した。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)