2023 Fiscal Year Annual Research Report
Study on potential energy surface for gas-phase vibrational strong coupling by IR spectroscopy and cavity-QED theory
Project/Area Number |
21H01879
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
松本 剛昭 静岡大学, 理学部, 准教授 (30360051)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安池 智一 放送大学, 教養学部, 教授 (10419856)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 振動強結合 / 気相振動ポラリトン / 赤外分光 / ファブリーペロー共振器 / ラビ分裂 / 共振器透過スペクトル / 光音響分光 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)共振器透過スペクトルの観測を試みた。97%反射率をもつ2枚の金ミラー(基板はCaF2)をピエゾ駆動型並進ステージに固定し、数10μmの間隔で向い合せた共振器を作成した。この共振器に赤外OPO/OPAレーザーシステムの出力(2.8μm、分解能4 cm-1)を入射して赤外波長を掃引すると、共振器内部で特定波長による定在波が立ち、透過光強度の増大が観測されると期待される。現在、共振器からの透過光自体は観測されるものの波長依存性は確認できていない。これは赤外レーザーの高次断面モードの存在、軸モードの波数分解能と共振器フィネスの不一致などが考えられる。YAGレーザーへのinjection seederの搭載や空間フィルタリングによる断面モードの低次化が必要とされる。 (2)二酸化炭素のラビ分裂を観測するための高圧ガス充填に対応したステンレス製ガスセルを製作した。このセルは本体チャンバー、赤外レーザー透過ウィンドウ、共振器搭載プレート、ピエゾ駆動ケーブル用フィードスルー、高圧ガス入出ポートからなる。研究計画では10気圧ほどの充填を目指していたが、耐圧対策が予想よりも困難であったため2~3気圧充填を目指すこととしてこれをクリアした。 (3)共振器間隔をピエゾ駆動型並進ステージでフィードバック制御するためのプログラム作成を試みた。共振器からの透過光強度を最大化した状態で共振器長を固定する方法として、極値探索アルゴリズムの一つである最小勾配法を採用した。ピエゾステージの移動度とピエゾ駆動のための印加電圧との直線関係に基づいてコード作成を行った結果、検討しているフィードバック制御により0.01μmの精度で共振器制御が可能であることを示した。 (4)上記1~3が確立された後に複合化することで、気相振動ポラリトンのラビ分裂の観測が行えると期待される。その基盤整備を2023年度に完了できた。
|
Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(19 results)