2023 Fiscal Year Annual Research Report
Spatially Resolved Coherent Control of Exciton Diffusion Using Multiple Ultrashort Pulses
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21H01888
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
五月女 光 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 助教 (60758697)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 励起子 / コヒーレント制御 / 時間分解発光イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
太陽電池や発光材料などの有機光エレクトロニクス材料における励起子の伝播過程の時空間制御を目的として、2023年度は発光性超分子ポリマーや熱活性化遅延蛍光材料などの分子集合体中の励起子拡散ダイナミクスの可視化・制御に取り組んだ。同一のバルビツール酸系分子からなる2種類の発光性超分子ポリマー(リング、ランダムコイル)に対して、時間分解蛍光分光を適用したところ、リングよりランダムコイルの方が顕著な動的ストークスシフトを示し、これはランダムコイル構造には励起エネルギーが特異的に低い欠陥サイトが多く存在することを示している。加えて、それぞれの超分子構造において励起子拡散長を定量するために、蛍光異方性測定に励起子の拡散シミュレーションを援用する方法を考案・確立した。その結果、拡散長をリング構造では8.1 nm、ランダムコイル構造では3.5 nmと定量することに成功し、同一分子でありながら、その集積構造の差異により大きく変わる発光色の由来を明らかにした。上記の研究では、励起子拡散に伴う蛍光異方性を指標として拡散解析を行ったが、結晶などの分子が整列した材料系には適用が難しい。これを克服するために、時間分解分光に超解像イメージング技術を統合した時間分解発光イメージング装置を構築し、熱活性化遅延蛍光分子からなる単結晶試料に適用した。等方的な励起子拡散だけでなく、材料の構造不均一性に起因する異方的な拡散がみられるとともに、照射光強度に応じて異なる励起子拡散挙動も観測された。この結果は、生成した励起子の再励起や多励起子間の相互作用により拡散過程が変調されていることが示唆しており、多重励起技術を用いることにより励起子の伝播過程を操作できることを意味している。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(41 results)
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[Presentation] Single-Particle Fluorescence Measurement of Perylendiimide Nanoparticles2023
Author(s)
Tsukimi Iteya, Hirotaka Kageyama, Ali Eftekhari, Aude Bouchet, Michel Sliwa, Syota Hamatani, Daichi Kitagawa, Seiya Kobatake, Hikaru Sotome, Syoji Ito, Hiroshi Miyasaka
Organizer
The 31st International Conference on Photochemistry (ICP2023)
Int'l Joint Research
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[Presentation] ペリレンジイミド誘導体ナノ粒子の発光特性2023
Author(s)
射手矢 つきみ, 蔭山 浩崇, Eftekhari Ali, Bouchet Aude, Sliwa Michel, 濱谷 将太, 北川 大地, 小畠 誠也, 五月女 光, 伊都 将司, 宮坂 博
Organizer
2023年光化学討論会
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