2023 Fiscal Year Annual Research Report
界面選択的時間分解非線形分光法による電極界面の分子ダイナミクス
Project/Area Number |
21H01896
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
二本柳 聡史 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 専任研究員 (30443972)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 界面 / 非線形分光 / 超高速ダイナミクス / 電気化学 / 分子科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず当初から使用している装置を用いてアセトニトリル溶液/白金電極界面のポンプ‐プローブ型時間分解測定を実施したが、当該装置の励起レーザーの経年劣化により十分な出力が得られず、当初計画を以下の様に変更した。①別テーマに使用中のレーザーシステムに赤外励起光を増設し、電極界面の赤外励起時間分解ヘテロダイン検出周波発生分光装置を新たに構築した。②別の時間分解ヘテロダイン検出周波発生分光装置で電極同様に埋もれた界面であるシリカ/水界面の時間分解測定を実施した。③さらに別のヘテロダイン検出周波発生分光装置を用いて金属界面の定常スペクトル測定を実施した。 ①の結果、励起赤外光源として長変換器を自作して高繰り返し高エネルギー赤外励起時間分解ヘテロダイン検出和周波発生分光装置を新たに構築した。空気露出界面のテスト測定までは成功したが、電極界面の測定を行うには波長変換器の調整がさらに必要である。②の結果として種々のpHとイオン強度でシリカ/水界面の時間分解測定を行い、pH2、10mMの条件で電気二重層の水よりもわずかに遅い緩和(約0.3 ps)が検出された。この様な埋もれた固液界面の位相を制御した時間分解測定は世界で初めての成功例である。この結果について解析を進めて論文化する予定である。③の結果、既存の800nm起ヘテロダイン検出和周波発生分光装置に昨年度購入した長さ2㎝のBBO結晶を導入して400nm励起の差周波発生分光装置を構築した。これによって広帯域の800nmパルスから簡便に狭帯域の400nmパルスが得られる。この装置を用いて金水界面の定常スペクトル測定を行い、この波長領域で金/水界面の水の和周波スペクトルを高コントラストで得ることに成功した。金/水界面のヘテロダイン検出和周波発生測定は世界初であり、この方法は金電極/水界面の和周波分光測定に極めて有効であることが分かった。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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