2023 Fiscal Year Annual Research Report
Observation of conduction band structure of organic semiconductor and study of electron-phonon coupling
Project/Area Number |
21H01902
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
吉田 弘幸 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (00283664)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 有機半導体 / 伝導帯 / 低エネルギー逆光電子分光法 / ポーラロン / 超原子分子軌道 |
Outline of Annual Research Achievements |
有機半導体では、電子移動度が正孔移動度に比べて極端に低い。最も高い移動度を比べてみると、電子移動度は正孔移動度にくらべて一桁低い。このような電子移動度を制限する要因を明らかにするため、世界初となる伝導帯バンド構造(エネルギーと運動量の関係)を調べている。2023年度の主な成果は、以下の通りである。 1.ペンタセンのエピタキシャル成長膜についての伝導帯バンド構造測定の結果、ブリルアン帯端でバンドギャップが開くことが分かってきた。これは、代表者らが開発してきた部分ポーラロンモデルでは予測されなかったものである。ポーラロンモデルの導出の際に用いた近似に原因があると考え、ミュンヘン工科大学との共同研究で理論解析を進めている。モデル計算により電子と分子内振動との結合によりバンドギャップが開くことを再現することに成功した。ただし、この理論モデルでは、実験で観測されたバンドギャップの狭小化は再現できず、さらなる検討を進めている。 2.装置の高分解能化のため、ユーリッヒ研究所と共同開発してきた電子源を千葉大学の角度分解低エネルギー逆光電子分光装置に導入した。現在、標準試料について測定を進めながら調整を行っている。エネルギー分解能は0.25 eVから0.14 eVまで向上しており、これまでの逆光電子分光のエネルギー分解能の世界記録を更新した。まだ当初の予定の性能は得られていないため、引き続き細部の調整を行っている。 3.C60の超原子分子軌道のバンド測定に成功した。超原子分子軌道とは、分子の中心力により結合した水素原子状の空軌道であり、これまで気相や単分子膜でしか観測されていない。本研究はバルク状態での超原子分子軌道の世界初となる観測であり、同時にエネルギーバンド構造の観測から固体中での電子状態の詳細を明らかにするものである。現在、密度汎関数法による理論計算に基づく解析を進めている。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Tripodal Triazatruxene Derivative as a Face-On Oriented Hole-Collecting Monolayer for Efficient and Stable Inverted Perovskite Solar Cells2023
Author(s)
Truong Minh Anh,Funasaki T.,Ueberricke L.,Nojo W.,Murdey R.,Yamada T.,Hu S.,Akatsuka A.,Sekiguchi N.,Hira S.,Xie L.,Nakamura T.,Shioya N.,Kan D.,Tsuji Y.,Iikubo S.,Yoshida Hiroyuki,Shimakawa Y.,Hasegawa T.,Knemitsu.Y.,Suzuki T.,Wakamiya Atsushi
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Journal Title
Journal of the American Chemical Society
Volume: 145
Pages: 7528~7539
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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