2023 Fiscal Year Annual Research Report
微量元素の化学研究を通した重元素の理解 モデルケースの提供
| Project/Area Number |
21H01951
|
|---|
| Research Institution | Osaka University |
|---|
Principal Investigator |
笠松 良崇 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (70435593)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北河 康隆 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 教授 (60362612)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
| Keywords | 重元素 / 相対論効果 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
2022年度に引き続き、各種金属を用いた抽出、沈殿実験と各種錯体の化学分析、量子化学計算の研究を進めた。
4族元素を対象とした研究としては、過去に実施されてきたHDEHPなどのキレート抽出剤を用いた抽出実験のデータに注目し、その抽出過程、抽出率を計算により予測することに挑戦した。錯体のコンフォメーションまで含めて厳密に安定性を計算し、その抽出率を定性的に求め、実験結果と比較し、その同族元素間の違いがどのような電子構造にあるかを考察した。また、そのような研究の結果を元に新しい抽出系として、硫黄を配位部位に持つ抽出剤やあらたにDGAベースの誘導体を用いた抽出挙動を調べる実験を考案し、Rfの同族元素のZrやHfのRIトレーサーを用いて行った。
Noの化学を対象とした2族元素などの化学研究としては、2022年度に実際にNoの硫酸系およびシュウ酸系の共沈実験に成功したため、その解析と計算によるサポートに取り組んだ。特に構造決定においてはこれまでの単核錯体ではなく、沈殿状態を対象とするために固体計算に取り組んだ。さらに、反応系をマロン酸系にまで拡張した計算による予測と基礎沈殿実験を行い、新しいNoの実験条件を模索した。また、過去に実施した水酸化物系のNoの共沈実験に関する研究としては、2022年度までに2族元素の多核錯体に関するEXAFS分析や質量スペクトル分析、各種計算などを行い、炭酸塩の影響などについても考察を進めてきた。2023年度は、アンミン錯体の電子状態解析を相対論計算を用いて実施し、アンモニア分子との結合性のNoと2族元素との違いについて理解を深めることができた。
得られた成果は学会などで成果発表すると同時に一部として、Noの水和錯体をMD計算により予測した成果を論文誌に投稿することができた。
|
| Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|
| Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|
