2022 Fiscal Year Annual Research Report
Novel Energy Transfer Pathways and Their Ultrafast Dynamics of Biohybrid Light-harvesting Complexes
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21H01985
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
出羽 毅久 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70335082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 政晴 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (20571219)
長澤 裕 立命館大学, 生命科学部, 教授 (50294161)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | バイオハイブリッド光収穫系 / 超高速エネルギー移動 / 光収穫系複合体 / 光合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
紅色光合成細菌由来の光収穫系複合体(LH2)に蛍光色素を付加した諸種のバイオハイブリッドLH2を作成した。分子生物学的手法により蛍光色素の結合位置となるシステインをLH2αポリペプチドに導入した変異体を6種類作成した。(1) LH2リング内部でB850バクテリオクロロフィル近接する位置に結合位置を導入したもの(2種類)、(2)B850のリング上部から近接する位置(3種類)、(3) B800バクテリオクロロフィルに近接する位置(1種類)。(1)については前年度にエネルギー移動速度を計測し、サブpsから3 psでのエネルギー移動が起こっていることが確かめられた。今年度は(2)のうち1種類についてエネルギー移動速度を計測したところ、ドナーアクセプター間の距離が(1)に比べて長いにも関わらず、(1)と同程度のエネルギー移動速度を示した。このことから、ドナーとなる蛍光色素の位置が少し変化しても、蛍光色素とB850間の強い結合が保たれることにより、サブpsのエネルギー移動を達成することが可能となると考えられた。(3)については蛍光色素ーB800ーB850の連続的なエネルギー移動経路によるダイナミクスを観測することを目的とした。実際計測したところ、蛍光色素からB800へのエネルギー移動は約300fsで起こっており、その後B850へは1-7psでエネルギー移動していた。現在詳細なキネティクスモデルにより詳細な機構を調べている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初目的としていたLH2変異体の作成も順調に進み、バイオハイブリッド体の作成およびフェムト秒過渡吸収計測も順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度作成した(2)B850のリング上部から近接する位置(3種類)のうち、残り2種のバイオハイブリッド体のエネルギー移動計測を行い、蛍光色素(エネルギードナー)の位置とエネルギー移動速度との関係を明らかにする。(3)についての連続的なエネルギー移動系の解析を同時に進め、より高速のエネルギー移動系であることを明らかにする。さらに、計算科学による理論計算から、観測されたエネルギー移動がどのようなメカニズムにより起こっているのかを明らかにする。
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