2021 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the mechanical response mechanism of ion conduction using a hierarchical structure
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21H01997
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
長尾 祐樹 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (20431520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 光生 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (10631971)
山本 勝宏 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30314082)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 触力覚センサ / 機械的負荷 / リオトロピック液晶性 / 生体模倣 / 圧力下測定 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、研究代表者が独自に見出した、組織構造を有する高分子電解質における機械的負荷によるイオン伝導性の変化の起源を明らかにする。R3年度は、3つの構造的特徴に基づいた分子設計の探索(側鎖長、イオン種、主鎖屈曲性)と、機械的負荷による構造変化とイオン伝導性の変化の探索を実施した。 合成戦略に沿った各種スルホン化ポリイミドの合成と各種測定評価法を開発することができた。具体的には、側鎖の異なる新規スルホン化ポリイミドの合成や可動イオンの置換の研究に着手し、式スルホン化ポリイミドの合成やイオン置換の手法を開拓した。また、国立台湾科技大学のYu-Cheng Chiu博士を本学に客員研究員として招聘し、組織構造薄膜に対して温湿度制御下で再現性良く機械的負荷を引加可能なインピーダンス測定用のセルを開発した。装置の改良を繰り返すことで測定の再現性を向上させることができた。構造や膜厚変化の精密同定のために研究分担者を2名組織し、圧力および雰囲気制御下の斜入射小角X線散乱(GISAXS)と中性子反射率の測定法の開発を実施した。 これらの成果をもとに、いくつかの圧力レンジで、得られたスルホン化ポリイミド薄膜のイオン伝導性が圧力に可逆的もしくは不可逆的に応答することが確認でき、イオン伝導度の膜厚依存性、湿度依存性、圧力依存性など多くの知見が得られた。このような特異なイオン伝導度の圧力応答の理由は、従来の材料変形によるイオン伝導性の変化のメカニズムとは異なるものと考えられた。さらに、従来の触力覚センシングではできなかったセンシング技術の検討も実施した。 関連する論文発表は5件(うち国際共著2件)、学会発表は24件(うち招待講演は2件)実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
提案のアイデアに基づき、高プロトン伝導性高分子薄膜の組織構造を用いたプロトン伝導度の圧力依存性において、予想以上の多くの知見が得られた。このプロトン伝導度の圧力依存性は、従来の材料変形によるイオン伝導性の変化のメカニズムとは異なるものと考えられる。さらに、従来の触力覚センシングではできないセンシング技術の可能性を見出したことから、当初の計画以上に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
計画は当初の計画以上に進展しており、次年度の計画も予定通りの計画をもとに進める予定である。これまでの知見をもとに、2名の研究分担者とともに、イオン伝導性の圧力依存性だけでなく、圧力および雰囲気制御下の組織構造や膜厚変化の精密同定を斜入射小角X線散乱および中性子反射率測定によって実施予定である。
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Research Products
(37 results)