2022 Fiscal Year Annual Research Report
Emerging new ternary nitride materials using amide source
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21H02022
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
三浦 章 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (10603201)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長尾 雅則 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (10512478)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 窒化物 / 多元系 / 触媒能 / 磁化率 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度も引き続きアミド原料を用いた多元系窒化物の合成とその触媒能調査、磁気特性調査を行た。主な成果を以下に記す。 1) 三元系バナジウムモリブデン窒化物の合成とその電気化学触媒能:ナトリウムアミド、塩化バナジウム、塩化モリブデンを混合することで、バナジウムドープ窒化モリブデンおよびモリブデンドープ窒化バナジウムの合成に成功した。バナジウム量が少ない領域では格子定数のシフトが観測され、電子顕微鏡観察から均一にモリブデンとバナジウムが分布していることから、固溶体の合成に成功した。電気化学的窒素還元能の調査を行ったが、窒素還元に起因する明確な電流は観測されなかった。 2)フッ化物原料からの窒化物合成:フッ化物を出発試料とすることで、窒化物へのフッ化物イオンの導入を試みた。ナトリウムアミドとフッ化マンガンを反応させることで、窒化マンガンを合成した。オージェ分光分析によって、窒化物中にフッ素が1-2%含まれていることが明らかになった。 3)有機物を用いた窒化物合成:大気中で安定な有機物とNa2MoO4をるつぼ中で反応させることで、グラム単位の窒化モリブデンの合成に成功した。元素分析とX線回折、中性子回折から、合成した窒化モリブデンの格子中には酸素をほとんど含まず、相図に現れる窒化物よりも、窒素量の多い窒化物であることが判明した。合成した窒化物の電気化学的水素発生反応を評価した。磁化率測定の結果、合成した窒化物は2Kまで反磁性のシグナルを示さなかったことから、Mo2Nと異なり超伝導体ではないことが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
種々の多元系窒化物の合成に成功していることから、実験は順調に進行している。さらに、新たな窒化剤の開発にも成功していることから、当初の計画以上に順調に進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は新たな窒化剤を用いた多元系窒化物の合成とその評価に注力する予定である。
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Research Products
(4 results)