2022 Fiscal Year Annual Research Report
Stabilization of molecularly small iron oxides in layered silicates mimicking TiO2-like properties
Project/Area Number |
21H02034
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
井出 裕介 国立研究開発法人物質・材料研究機構, ナノアーキテクトニクス材料研究センター, グループリーダー (40449327)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 層状ケイ酸塩 / UVカット / 酸化チタン |
Outline of Annual Research Achievements |
層状ケイ酸塩のミクロ細孔内に鉄オキソオリゴマー(2核)を担持させた白色粉体の合成に成功し、そのUV吸収能を明らかとした。同粉末の光触媒活性は、化粧品や日焼け止めクリームのUV遮蔽材として汎用されている酸化チタン(ルチル型)粉末より低活性であった。得られた白色粉末を天然オイルに混ぜ込んで日焼け止めクリーム様ペーストを作成し、同ペーストをUV劣化する有機色素膜上にコーティングし疑似太陽光照射することで、UVカット試験と行った。その結果、開発した白色粉末ペーストは、ルチルペーストと同等のUVカット能力を有することが分った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究の目的とした「通常は不安定で合成・単離が難しい鉄オキソオリゴマーの安定化」に成功し、同じく目的とした「酸化チタンに匹敵するUV吸収/散乱能の発現」を達成したため。さらに、同目的に適した層状ケイ酸塩マトリックスを選定する過程で、層状ケイ酸塩自体の新物性・新機能(触媒担体としての)も発見したため。
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Strategy for Future Research Activity |
よりUV吸収能の高い白色粉末の合成を行い、社会実装を達成する。 本研究目的を達成する過程で発見した、(通所は強直な)層状ケイ酸塩骨格の「柔軟さ」に関して、実験と計算により実証し、柔軟さに由来する特異な吸着挙動等を調査する。MOFは、柔軟な骨格ならではの所物性等により研究者人工が爆発的に増際した経緯もあり、同層状ケイ酸塩の物性評価は、派生研究とは言え、基礎科学的意義が高いと考えている。
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Research Products
(2 results)