2023 Fiscal Year Annual Research Report
Synthetic chemistry for the development of oligosaccharide-type sialidase inhibitors
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21H02070
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
平井 剛 九州大学, 薬学研究院, 教授 (50359551)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上村 春樹 長崎大学, 熱帯医学研究所, 客員准教授 (60184975)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | シアル酸 / シアリダーゼ / 阻害剤 / 酸化的カップリング / グリコシル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は各段階の最適化を実施し、グリコシル化反応以外の部分に関しては概ね良好な収率にまで3-exoSia型2糖誘導体の合成効率を向上させることができた。本年度は、さらなる改良を進めた。 3糖構造や複合糖質構造など、広範な誘導体合成の基盤を確立するためには、やはりグリコシル化の効率改善が必須であった。これまでの検討では、本グリコシル化反応の収率は平均20%程度であったが、溶媒検討を進めたところ、アセトニトリルを用いた場合に平均40%程度まで向上することを見出した。また、このグリコシル化ではアクセプターの保護基をベンジル系保護基とする必要があった。依然として改善できていないが、この保護基を他の重要な官能基を損なうことなく除去する方法を見出すことができ、多糖体や複合糖質合成への道が拓けた。実際、これらの鍵手法を利用して、3糖体および糖脂質構造への合成を達成することができた。今後、阻害剤としての機能を向上させる合成基盤の確立に成功した。 また、3-exoSia型2糖誘導体が、申請者らの分子設計概念の検証には、その生物活性だけでなく、シアリダーゼの基質となるかを確認することは重要である。昨年度から、上記新合成法を基盤として、この課題を解決できる3-exoSia誘導体の合成を検討し、確かにシアリダーゼ基質となり得ることを確認した。これにより、提案してきた阻害機構、すなわちこれらの阻害剤が基質ー遷移状態ハイブリットアナログであることを実証することに概ね成功した。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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